形成外科
形成外科について
2023年7月より坂出市立病院に仲間入りした、新しい診療科です。皆さんはあまり聞いたことがない科かもしれません。
形成外科は生まれつき(先天的)や病気やケガ(後天的)で変形・欠損してしまった見た目と働き(形態・機能)を、出来るだけ元に戻す診療科です。そうすることで患者さんの生活を豊かにするお手伝いをするしています。
具体的な診療内容については以下に続きます。
扱う疾患について
形成外科が対象とするのは主に体表面に近い部位にある疾患や形態異常になります。分かりやすく言えば、「皮膚の外科医」です。診断もですが、治療に重きが置かれます。
- 皮膚・皮下腫瘍:「ほくろ」や「脂肪のかたまり」のようなできもの。大きくなって目立ったり、見えるところにあるため気になることがあります。また、化膿するできものもあります。多くは良性のできものですが、中には悪性のものもあります。
- あざ:メラニン系の青あざ・茶あざ(異所性蒙古斑など)や血管系の赤あざ(乳児血管腫、毛細血管奇形)はレーザー治療で薄くすることが出来ます。
- 外傷、顔面骨骨折:転んだり固いものにぶつかると傷が出来ます。傷の治療法はいくつもありますが、状況に合わせて治療法を選択します。最終的に傷あとを目立たなくするには、最初から三次元的に「元の位置に戻す」ことが大切です。打撲の程度が高ければ、顔の骨が折れてしまいます。見た目や機能の影響が出るようなら手術で直す必要があります。
- 熱傷:浅いヤケドは薬を塗って治療できますが、深いヤケドでは自分で傷を治すことが出来ません。治るのに時間がかかると引きつれやすくなります。また顔や手のヤケドは形態と機能から専門の治療が必要になります。
- 瘢痕・ケロイド:ケガややけど、手術の傷あとが引きつれて痛かったり痒くなることがあります。注射や手術で改善することが出来ます。
- 先天異常:一定の確率で正常とは違う形(耳や唇、手足のゆび、胸の形、でべそなど)で産まれてくる子供がいます。治療には適切な年齢と方法があるので、その方法を一緒に相談します。
- まぶたの異常:年齢を重ねて出てくる瞼の垂れ下がりは視野を狭め、見づらくなります。また逆まつげは痛みと涙が出て困ります。余った皮膚を切り取ったり、まぶたを動かす筋肉を処理することで改善が期待できます。
- 腋臭症:遺伝などで腋のにおいが強い人がいます。制汗剤で対応したり、手術でにおいを少なくすることもできます。
- 足底の魚の目やタコ、巻き爪:歩くと痛い魚の目や厚いタコは、擦れたり常に当たっているのが原因です。再発しやすいのが悩みどころです。同様に高度に変形した爪は痛みや感染を伴うことがあります。自分で手当てが出来ない場合は定期的に通院してケアを行います。
- 褥瘡、難治性潰瘍:床ずれや糖尿病患者の足潰瘍など、なかなか治らない傷には原因があります。まず治るのを邪魔している原因を取り除き、必要があれば手術を行って傷が治る方向に進めます。
最後に
みなさんの「良かった」が聞こえるように、全力で応援します。
専門性の高い疾患や各科と連携すべき疾患もあります。そのため、皆さんがより良い治療を受けられるように他施設を紹介することもあります。
心配なこと、分からないことがあれば、まず相談してください。
診療予定表 [ 形成外科 ]
月曜日 午前 一診 ― 午後 一診 ―
火曜日 午前 一診 ― 午後 一診 ―
水曜日 午前 一診 ― 午後 一診 ―
木曜日 午前 一診 ― 午後 一診 ―
金曜日 午前 一診 ― 午後 一診 三柳 友樹
細川 敦司
(各週どちらかの医師)
※ 診療予定表の「―」は休診です。
医師紹介 [ 形成外科 ]
三柳 友樹 (みやなぎ ともき)
役職 医員(香川大医師)
専門 形成外科一般
細川 敦司 (ほそかわ あつし)
役職 医員(香川大医師)
専門 形成外科一般