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坂出市病院事業管理者 兼 坂出市立病院長 あいさつ

印刷用ページを表示する 掲載日:2025年4月1日更新

令和7年度 年度初めのご挨拶

         

岡田節雄写真

坂出市病院事業管理者

兼 坂出市立病院長

岡 田 節 雄

 

 令和7年度(2025年度)が始まりました。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)も感染症法の「2類相当」から「5類」に扱いが変更され早2年近く経過致しましたが、現在も波は小さいながら収束、再燃を繰り返し、決して消滅した感染症とはならず、重症例や死亡例も散見されています。市立病院始め多くの医療機関では以前程では無いにしろ相応の対応を継続しております。社会生活は大きく変化しておりますが、医療機関はその特性上、一般社会とは異なった感染対策を未だ実施中です。

 

 当院は現在も中讃地区を中心に広範な地域からコロナ患者を受け入れ、中心的役割を担い続けており、現在までに延べ2290名以上のコロナ患者の入院を受け入れました。同時に、救急医療、手術や悪性疾患に対する抗癌剤治療等の高次医療を含めた通常の医療も制限せずに行い、救急車搬送件数や手術数、悪性疾患治療数は過去最高となり、地域医療に貢献しております。

 

 本年度も昨年同様アフターコロナと言われ、医療機関においては厳しい運営・経営が続くと考えられています。コロナ前に復する事は無く、新たな医療環境や社会環境が生じる為です。診療報酬改定では、実質的にはマイナス改定が継続する反面、物価高、人件費増、働き方改革による労働時間の制限、職員の増員等々、出費(費用)は増すばかりであり、支出を抑えながら診療レベルは上げ続け、患者サービスの低下は防ぐというある意味矛盾した環境下の医療界ですので、企業体としての運営には厳しさが増すのは明白であり、解決には相当な覚悟と努力が必要です。惜しみない経営努力を行って参ります。

 

 近年、医師、看護師、薬剤師等の医療従事者を確保することが非常に困難となる傾向がある中、4月には多くの新しい職員を坂出市立病院に迎える事が出来ました。若くて意欲に満ち溢れた新しい”パワー”は、診療レベルを高く維持し、活気ある病院であり続ける為には常に必要です。既存の組織風土に”新鮮な風”を吹き込んでくれる事と期待しております。

 

 COVID-19は消滅していませんし、新興・再興感染症もいつ発生するか予測できませんので、市民の皆様も自身の基本的感染対策(手洗い等の手指衛生、環境整備、状況により適宜マスク装着等)を継続して頂き、健康管理に充分ご留意されますと共に、今後とも坂出市立病院に幅広いご理解、ご協力、ご支援の程をお願い申し上げて年度初めの挨拶とさせて頂きます。

 

 

令和7年4月

 

坂出市病院事業管理者 兼 坂出市立病院長  岡田節雄

2025年(令和7年) 年頭のご挨拶

 令和7年、新年明けましておめでとうございます。昨年は、夏は年々更新される記録的猛暑、冬は強烈な寒気の襲来で体調管理に苦慮した上、四季が特徴の日本ですが、過ごし易い春・秋が短くなり、世界的な気候変動を身近に感じる1年であったと思います。また、世界情勢も各地での紛争等、混乱から抜け出せない状況の中、日本では物価高から市民生活にも影を落とし、不安の多い1年であったと思います。

 

 

 一般社会の扱いでは日常の感染症へ移行した新型コロナウイルス感染症ですが、消滅したわけでは無く、病院内では職員は元より患者さん含め全ての方がマスク着用を継続しており、この様子はコロナ禍と一切変わりが無い様に感じられます。マスクで表情や顔の特徴も認識し難く、人間特有の五感を働かせたコミュニケーション手段にも支障をきたすマスク姿が病院内で稀になるのはいつの事なのかと待ち望んでいる反面、もしかしたら、病院内ではマスク姿が日常となってしまうのではとも感じています。

 

 坂出市立病院は当地に新築移転し、あっという間に10年が過ぎ、11年目に入りました。中讃地区の急性期医療提供に無くてはならない病院に成長する事を職員の共通目標とし、日々の診療に従事しております。コロナ禍以降、香川県内では救急車で医療機関へ搬送される際の搬送困難事例(受け入れ要請病院数が4病院以上、かつ救急車の現場滞在時間が30分以上)が急増し、他県へ搬送される等大きな問題となっております。当院だけで解決出来る問題では決してありませんが、問題解決への貢献を当院も行うべきと考えております。当院へ救急搬送される患者数は年々増加し、昨年は約2200件となり、過去最高の救急車応需患者数となりました。

 

 当院は2019年3月に中讃地区唯一の第二種感染症指定医療機関の指定を受け、2020年3月には香川県内発生第1例目のコロナ患者を受け入れ、瞬く間に新型コロナウイルス感染症の最前線病院として多くの患者対応を行い、早5年近く経過しました。入院治療したコロナ患者さんは既に2250人を大きく超え、坂出市内は勿論、中讃地区全域から西讃地区、東讃地区に至るまで広範な地域の患者さんを受け入れました。他の疾患に関しても坂出市外の患者さんのご利用も年々増加し、現在は坂出市外在住の入院患者数が、市内在住の患者さんより多くなっております。

 

 医療界では、公定価格である診療報酬の実質的マイナス改定が継続しているにも係わらず、最近の物価高や円安にて診療材料費が高騰し、更には人件費高も加わり、今後の病院運営は厳しさを増すばかりです。人も物も投資しなければ出来ない高次医療の充実や実践に向けて、質の高い医療の提供と経営努力を惜しまずに病院運営が出来ればと思っております。

 

 坂出市立病院は、悪性疾患や急性期疾患に対する診療レベルを高く保つ様、日々努力しております。医師の派遣元であります香川大学医学部と連携しながら体制作りを継続しております。地域住民の皆様が真に望む医療体制とは、「最も身近な病院の機能充実」だと確信しており、坂出市立病院が「身近な病院」として、提供する医療レベルを向上させ、質の高い診療を提供し、更には有事にも活躍出来る事が、住民の皆様の期待に応えるものだと考えております。

 

 理想的な地域医療提供体制の堅持に職員一同邁進致します。今後とも市民の皆様の幅広いご理解、ご協力、ご支援の程をお願い申し上げ、年頭の挨拶とさせて頂きます。

 

 

令和7年1月1日

 

坂出市病院事業管理者 兼 坂出市立病院長 岡田節雄


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