放射線科
診療放射線技師8名と事務員1名で協働して、CT検査、MRI検査、乳房撮影、骨密度測定、X線テレビ検査、血管撮影、一般撮影、放射線機器管理、放射線被ばく管理、PACS等の画像情報管理などを行っています。
放射線科は、診療のための各種画像検査の提供、手術支援のための3D画像作成などの画像処理、読影補助、医療画像情報管理、低侵襲治療(IVR)など、院内すべての診療科に関わる重要な科の一つです。
当病院では、各種の認定資格・専門資格を取得した診療放射線技師が在籍しており、患者さまに専門的でより質の高い検査技術の実践と、安全で安心な検査を提供できるよう尽力しています。
資格・認定一覧
医療情報技師 |
1名 |
検診マンモグラフィ撮影認定診療放射線技師 |
3名 |
肺がんCT検診認定技師 |
1名 |
X線CT認定技師 |
3名 |
救急撮影認定技師 |
2名 |
Ai認定診療放射線技師 |
1名 |
第1種放射線取扱主任者 |
1名 |
医療機器紹介
CT(256列・GE)
Revolutionシリーズのハイスペック機種である256列/512スライスCTが、2020年12月より稼働いたします。
一番の特徴は高速、高分解能の撮影ができることです。これまでの64列CTでは、1回転で撮影できる範囲が40mmだったのに対し、256列RevolutionCTでは4倍の160mmが撮影可能となり、従来の検出器に比べ100倍の高速X線応答特性を持ち、2.5倍の高密度データ収集が可能となりました。
新時代画像再構成法 DeepLearning(AI) を用いた再構成技術「True Fidelity Image」によって、ただ精密なだけでなく、従来の被ばく線量低減技術「ASiR」よりもひときわ自然にノイズを処理した低被ばくでの高画質画像を得られます。
また、最新のデュアルエナジーCTを使用することにより、造影検査における造影剤の使用量を低減しつつ、高画質の3D画像を構築することができ、従来のCTでは困難だった物質の特性が見えるようになりました。
MRI(1.5T・SIEMENS)
70cmオープンボアデザインと145cmのショートガントリによる開放的な検査環境を実現しました。また、新しいノイズリダクション機構”Quiet Suite”は、高画質を担保しながら、従来より70%以上のノイズリダクションを実現しました。
乳房撮影装置 (FUJIFILM)
国内ではまだ希少な3Dマンモグラフィを導入
当病院では、人工知能(AI)技術を搭載した、高画質・低被ばくの3Dマンモグラフィ装置「FUJIFILM社製 AMULET Innovality Excellent-m 3D」を導入しました。
従来のマンモグラフィ(2Dマンモグラフィ)と3Dマンモグラフィの違い
従来のマンモグラフィではX線を一方向からのみ当て、乳房を平面的(2D)に画像化していましたが、3DマンモグラフィではX線を多方向から当てることで立体的(3D)に乳房を画像化し、多くの断面で乳房内を観察することができるようになります。
この3D画像は一般的な3Dではなく、断層撮影(トモシンセス)で、CTのように薄いスライスでの画像出力となります。これにより、従来のマンモグラフィでは正常な乳腺組織と重なって発見しづらかった病変も、3Dマンモグラフィではよりよく見えるようになります。
通常の検査では2Dデジタルマンモグラフィを行い、その後医師の判断により、精密な検査が必要な場合にトモシンセス(3D)撮影を追加します。
当病院に在籍する3名の検診マンモグラフィ撮影認定診技師が対応いたします。
骨塩定量装置DEXA(GE)
X線を利用して骨の量、骨密度を測定します。X線被ばくがとても少ない装置です。また、検査開始から結果ができるまで約5分という短い時間での検査が可能です。
X線TV(FPDトモシンセス搭載)装置(島津)
FPD(フラットパネルディテクタ)と、1回の撮影で任意の断層面を提供するトモシンセシスを搭載し、様々な被ばく低減機能を搭載しており、高画質を維持しながらも従来に比べて最大で40%以上の低線量化を可能にした新型多目的X線TVシステムです。
一般撮影(FPD)装置(島津)×2室
新病院よりCR(Computed Radiography)システムからFPD (Flat Panel Detector)システムに更新しました。FPDシステムはX線量の低減と診断しやすい高画質画像を両立したデジタルシステムです。
血管撮影装置 (Canon)
令和元年9月より、当院ではCanon社製の血管撮影装置Alphenix Biplaneを導入しました。
血管造影(angiography)とは、カテーテルと呼ばれる細い管を目的の臓器まで挿入し、造影剤を注入して血管の状態を動画撮影します。血管の狭窄や閉塞、動脈瘤の有無、腫瘍の分布や血流状態を知るための検査で、インターベンショナル・ラジオロジー(IVR)と呼ばれる血管内治療を行います。
この装置は、心血管から頭部・腹部・下肢領域まで全身血管の撮影を行うことが可能です。従来の血管撮影装置に比べ、最先端の技術を用いることで大幅な被爆低減も実現いたしました。
また、最先端の治療・診断に対応すべくバイプレーン装置を導入しました。バイプレーン装置とは2つのX線管球が採用されていて同時に2方向からの観察・撮影ができ、被ばく線量と造影剤量の低減が可能となります。カテーテル治療の際には同時に多方向からの観察が可能となるため、効率よく手技が行えます。