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医療事故等公表基準

印刷用ページを表示する 掲載日:2025年2月21日更新

坂出市立病院医療事故等公表基準

 

1. 医療事故公表の意義

自治体病院には、医療従事者として医療における安全管理を追及していくため、自ら医療事故を公表する責務がある。医療事故の事実と対応策を公表することは、医療の透明性を高め市民からの信頼を得るとともに、他の医療機関への情報提供ともなり、医療の安全性に資することとなる。ここで重要なことは、患者や市民には事故の原因とその背景となった問題点を明らかにするだけでなく、事故に対してどのような対策が施され、その結果なにが改善されたかを知る権利があるということである。それに応えて事故防止をはかることが最大の目的でもある。

2. 用語の定義

(1)医療事故

この公表基準に規定する「医療事故」とは、患者が本来持っていた疾病や体質などの基礎的条件によるものではなく、医療においてその目的に反して生じた有害な事象を示す。医療事故には、医療内容に問題があって起きたもの(過失による医療事故:医療過誤)と医療内容に問題がないにも関わらず起きたもの(過失のない医療事故)とがある。

(2)ヒヤリ・ハット事例

日常診療で患者に被害を及ぼすことはなかったが、「ヒヤリ・ハット」した体験、いわゆるインシデントをヒヤリ・ハット事例と言い、次のような場合が該当する。

  • ある医療行為が仮に実施されたとすれば、患者に何らかの被害が予想される場合
  • ある医療行為が実施されたが、結果的に実体として患者に被害がなく、またその後の観察も不要であった場合。ヒヤリ・ハットの事例は医療事故として扱わない。

3. 医療事故定義

医療事故の発生により生じた影響の大きさに応じて、そのレベルを次のとおり設定する。

 

患者影響レベルの基準

レベル0  エラーや医薬品・医療用具の不具合は見られたが、患者には実施されなかった

レベル1  患者への実害はなかった

レベル2  処置や治療は行わなかった

レベル3a  単純な処置や治療を要した

レベル3b  濃厚な処置や治療を要した

レベル4a  永続的な障害や後遺症が残ったが、有意な機能障害や美容上の問題を伴わない

レベル4b  永続的な障害や後遺症が残り、有意な機能障害や美容上の問題を伴う

レベル5  死亡(原疾患の自然経過によるものは除く)

 

この中には、不可抗力によるもの、過失によるもの、予期せぬ事態などが含まれる。

医療行為に際して2次的に発生し、患者に影響を及ぼす合併症で、予期し得なかったものについては、過失のない医療事故に含まれる。

 

4. 公表の基準

(1)公表の基準については、次の表の区分による。


表1

 

5. 公表の方法

(1)包括的公表

  • 公表項目

    インシデント・アクシデントにかかる患者影響レベルの件数

  • 公表時期

    年1回とする。  

  • 公表の方法

    病院のホームページにて公表する。

(2)個別公表

  • 個別公表

    医療過誤であることが明らかな医療事故のうち、レベル4b・5の概要(アクシ

    デント発生までの経過、発生時の状況および発生後の対応等)

  • 公表時期

    個々の事案により適切な時期に行う

  • 公表の方法

    報道機関への資料提供によることとし、病院のホームページにて公表する。   

(3)上記(1)及び(2)にかかわらず、医療行為以外の事故であっても、病院運営上または社会的に重大な影響を与えると考えられるものは、必要があれば、これを公表する。

(4)個人情報の保護

  個別公表にあたっては、患者、医療従事者等、個人の情報に係るものを除くこととし、個人情報の保護に最大限配慮するものとする。

(5)患者および家族への説明

  個別公表にあたっては、事前に患者およびその家族に十分説明を行い、同意を得るものとし、同意が得られない場合は、原則として個人情報を特定できない程度の必要最小限の情報のみ公表するものとする。

6. その他    

  この基準に定めるもののほか、医療事故の公表に関し必要な事項は別途定める。

 

 

付 則

この基準は、令和6年11月20日から施行する。

 

お知らせ


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