もうすぐ楽しみな夏休みがはじまりますね。普段は部活や勉強で忙しい中高生のみなさん、長いお休みを利用して、本を読んでみませんか。7・8月のティーンズ特集コーナーは「ナツヨミ」と題して、この夏みなさんに手に取ってもらいたいおすすめの本を集めました。
中でもおすすめの本は…
『雲を紡ぐ』<外部リンク> 伊吹有喜/著 文藝春秋 です。
高校2年生の美緒は、とても内気な性格。友達にからかわれて嫌な思いをしても、嫌と言えず、我慢してやり過ごしていましたが、ささいな出来事をきっかけに学校に行くことができなくなります。家族との関係もぎくしゃくしていて、唯一の心のよりどころは祖母が織ってくれた赤いホームスパンのショール。ある日、ショールをめぐって母と衝突した美緒は、衝動的に家を飛び出します。向かった先は、盛岡でホームスパンの工房を営む祖父・絋次郎のもと。そこで、羊毛から糸を紡ぎ、手織りで作り上げるホームスパンの世界に足を踏み入れます。引っ込み思案で自分の気持ちをうまく伝えられない少女が、学校という枠からはみ出して、自分のペースで新しい世界に飛び込んでいく姿が丁寧に描かれています。
この作品は、高校生が選考を行う「高校生直木賞」に選ばれました。現役高校生も推す1冊、ぜひ手に取ってみてはいかがでしょうか。
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