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今月のおすすめ本

印刷用ページを表示する更新日:2019年10月15日更新

ちょっと変わった?切り口で描かれた名作

 皆さんは,『桃太郎』や『三びきのこぶた』,『走れメロス』といった昔話や童話,名作を読んだことがありますか。特に,「昔,昔あるところに…」で始まる桃太郎のお話は,誰もが知るところです。そこで今回は,そんな誰もが知る有名なお話がちょっと変わった切り口で描かれている本をご紹介します。

 1冊目は,クゲユウジ/文・岡村優太/絵『桃太郎が語る 桃太郎』です。
 この絵本は「もし,童話の主人公が自らの口で語ったら。」というちょっと変わった発想から制作されました。2018年には,グッドデザイン賞金賞を受賞しています。基本的に昔話は,話し手でも聞き手でもない,三人称(第三者)の視点で描かれています。
 しかし,このお話では桃太郎,すなわち主人公の視点で物語が進んでいきます。例えば,普通の絵本では,「昔,昔あるところに,おじいさんとおばあさんが…」で始まりますが,この絵本では「すーっといきをすいこむと,あまくてやさしい,いいにおい。」という桃太郎の情景が最初に描かれています。桃太郎の視点で,描かれることで主人公の気持ちをより深く想像,共感できる絵本です。

 2冊目は,NHK Eテレ「昔話法廷」制作班/編『昔話法廷〈Season1〉』です。この物語は,有名なお話の登場人物たちが裁判の被告人となり,主人公がその不思議な裁判の裁判員に選ばれたところから始まります。最初の被告人は『三びきのこぶた』で,オオカミを殺してしまった末っ子ぶた「トン三郎」。検察側は,「オオカミを殺したトン三郎は,殺人罪で有罪。」と主張します。しかし,弁護側は「突然襲ってきたオオカミから身を守るために仕方なかったとし,正当防衛。」と反論しました。真っ向から,主張が対立する両者ですが…。オオカミを殺してしまったトン三郎は,有罪かはたまた正当防衛か。
 他にも,タヌキを殺そうとした『カチカチ山のウサギ』,美しい姫を毒殺しようとした『白雪姫』の王妃など。あなたが裁判員に選ばれたら,被告人にどのような判決を下しますか。

 3冊目は,北野勇作ほか/著『名作転生1 悪役リメンバー』です。
 この本は,「だれもが知っている話をだれも知らないかたちで。」をコンセプトに,名作童話や近代文学,都市伝説などをモチーフに新しく作られた短編集です。
 『走れメロス』をモチーフにした『ディオニス王の孤独』では,現代の中学校が舞台となっています。主人公の藤崎洋二のクラスでは,『走れメロス』の劇をすることになりました。メロス役になった洋二ですが,なんとディオニス王役は,「ジャイアン」の異名を持つ,学年一ワルで有名な金田健二になってしまい…。さらには,親友のセリヌンティウス役にはなぜか,女子生徒の憧れであり,学校のアイドル・櫻井サユリが立候補してきて…。『走れメロス』の劇は,果たして,無事に終えることができるでしょうか。
 モチーフとなった作品を知っている方はもちろん,知らない方でも,楽しめる短編集になっています。気になった方は,ぜひモチーフとなったお話も読んでみてください。

 今回ご紹介した本は,3冊ともシリーズになっています。もし,1冊読んで面白いと思った方は,シリーズの2作目,3作目も続けて読んでみてください。
 また,図書館の児童ものがたりコーナーでは,10月末まで「きっとみつかる君だけの名作」と題し,世界中で長年愛されている不朽の名作を特集します。ご興味のある方はぜひ,図書館にご来館ください。

前回までのおすすめ本 

令和元年8月

<思い出を整理する本> [PDFファイル/111KB]

令和元年7月

<人ならざるモノが登場するお話> [PDFファイル/129KB]

令和元年6月

<夏が待ち遠しくなる本> [PDFファイル/126KB]

令和元年5月

<一癖も二癖もある探偵> [PDFファイル/157KB]

平成31年4月

<お仕事ノンフィクション> [PDFファイル/136KB]

昨年度のおすすめ本は平成30年度 図書館員おすすめの本のページをご覧ください。

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