風呂をたしなむ
疲れた日は、ついついお風呂に入るのが面倒になることってありますよね。 今回は、入浴の知られざる効能を知り、毎日のバスタイムが楽しくなるような本をご紹介します。
1冊目は、木下和美/著『心と体がうるおう肌にやさしい手作り石けん』です。
この本で紹介される石けんは、オイルと苛性ソーダを混ぜて化学反応を起こして作るCPソープです。なめらかな肌当たりと使い心地のよさが魅力的で、香りや色のバリエーションが豊富にあります。すりおろしたリンゴのジュースやカカオパウダーなど、食品を加えた香りの豊かなものや、お肌に優しいので愛犬にも使える犬用石けんの作り方も。製作時は薬品の取り扱いに十分な注意が必要になりますが、使用済みの道具の片づけ方や季節に応じた注意点も細やかに記載されているので、本格的な石けんづくりにおすすめの1冊です。
2冊目は、国立歴史民俗博物館・花王株式会社/編『〈洗う〉文化史~「きれい」とは何か~』です。
この本では、「洗浄という行為」と「清潔という感覚」の二つの軸から現代の清潔志向の根源を探っています。例えば、1920年代頃までは、共同浴場の水質調査は行われることなく、お風呂の水が汚れていても垢が浮いていてもさして気にされていなかったそうです。それは、"共同で風呂屋で過ごす行為"自体が、社会生活を円滑にする手段であることを意味し、また、必ずしも「お風呂=清潔」に直結していなかったことがわかります。このように「洗う」という観点から慣習化された入浴の変遷をたどってみるのもおもしろいのではないでしょうか?
3冊目は、鈴木浩大/著『さあ、海外旅行で温泉へ行こう~親切ガイド世界の名湯50選~』です。
東京都の4倍もの広大な敷地のなかに、グラデーションが美しい温泉や大規模な間欠泉の噴出が見られるアメリカのイエローストーン国立公園。アラビア半島の砂岩の崖に囲まれた古代遺跡のように荘厳なアフラ温泉。この本で紹介されているのは、海外旅行のついでに足を運べる場所であり、見るだけでわくわくするビジュアル重視で厳選された名湯ばかりです。この他にも、自然環境に配慮して入浴ができるとは限らない露天風呂や、森のなかにポツンと浴槽が置かれた秘湯・奇湯もあります。自然が作り出す豊かな恩恵が満喫できるおすすめのガイドブックです。
この他にも銭湯に関する本や、今日のお風呂が待ち遠しくなる絵本などを集めました。ぜひ、図書館へお越しください。
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