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藻場の再生・創出による漁業資源増殖促進およびブルーカーボン(炭素固定化)によるカーボンニュートラル推進の連携に関する覚書締結式について

印刷用ページを表示する更新日:2024年2月27日更新

国立大学法人香川大学と坂出市との藻場の再生・創出およびカーボンニュートラル推進の連携に関する覚書締結

藻場の再生・創出による海洋環境の再生と、ゼロカーボンシティの推進

 令和6年2月27日(火)、国立大学法人香川大学のイノベーションデザイン研究所(高松市幸町)において、藻場の再生・創出による漁業資源増殖促進およびカーボンニュートラル推進に寄与することを目的として覚書を締結しました。

 今回の覚書は、坂出市と国立大学法人 香川大学が、平成24年4月19日付けで締結した坂出市と香川大学との「包括的連携・協力に関する協定書」の具体的内容を定めるものとして、締結したものです。

 本覚書の目的は、坂出市および国立大学法人 香川大学が相互連携し、藻場の再生・創出に取り組むことにより、生物多様性を保全し、漁業資源の増殖につなげ水産資源の持続的利用を確保するとともに、海の基礎生産(一次生産)力の向上と炭素固定化を促進し、良好な海洋環境の維持、回復とカーボンニュートラルの推進を図ることをめざすものです。

 今後、本覚書をもとに、香川大学においては、「藻場造成技術の開発と提供」を、坂出市においては、「実験フィールドの確保」、「関係者との調整」、「効果調査補助」等を進めていく予定としています。

 

  藻場_写真

  上田学長(左)と有福坂出市長

      藻場_写真2

  左から秋光副学長、国分副学長、上田学長、有福市長、浦田副市長、末永創造工学部長

      藻場_写真3

 

藻場(ブルーカーボン生態系)とは

 藻場とは

 

「ブルーカーボン」とは、海藻などの海洋生物によって吸収された炭素のことをいい、「ブルーカーボン」の主要な吸収源としては、藻場(海草・海藻)や干潟等の塩性湿地、マングローブ林があげられ、これらは「ブルーカーボン生態系」と呼ばれています。

強力な光合成能力を持ち、海水中から二酸化炭素を吸収することによって海洋酸性化をローカルに緩和する作用を有するほか、グローバル・スケールでは大気中の二酸化炭素の有力な吸収源になっています。

このなかで、「海藻藻場」(ガラモ場、コンブ場、アラメ場)は、一般に10m以浅にある藻類のことをいい、胞子によって繁殖し、海藻の根は栄養吸収のためではなく、岩に固着するためのものであり、葉色によって緑藻・褐藻・紅藻の3種類に分けられ、世界に約2万種の海藻類があるといわれています。食用にされるのはコンブに代表される褐藻に多く、全部で約50種程度といわれています。

そして、「海草藻場」(アマモ場)は、一般に水深2~3mのゆるやかな砂地において、陸上に生える草と同じような緑色の被子植物が浅い海の底を草原のようにおおっている生態系であり、花を咲かせて種子を作り海底に地下茎を伸ばして生育する「海草(うみくさ)」です。

アマモ

 

良好な海洋環境を支える藻場(もば)の機能   

藻場は多くの水生生物の生活を支え、産卵や幼稚仔魚(ようちしぎょ)に成育の場を提供する以外にも、水中の有機物を分解し、栄養塩類や二酸化炭素を吸収し、酸素を供給するなど海水の浄化に大きな役割を果たしています。

また、藻場の植物体自体が貝類を始めとする様々な生物の餌になるだけでなく、 海藻に付着した微細な藻類や微生物が小型甲殻類や巻貝の餌となり、それらの小型の生物がいることにより、それらを食べる魚類も集まってくるため、 藻場は、生物多様性と生産力の向上につながるものとなっています。

機能

機能図

二酸化炭素吸収源としての藻場(もば)の機能

藻場(もば)は二酸化炭素を吸収し固定化させる機能を持ち、その吸収量は森林を大きく上回るといわれます。

また、陸上で枯れた樹木は、バクテリアの分解によって再びCO2が生成され、大気中に放出されますが、海藻や海草においては、枯死した藻が微生物によって分解されにくい​海底に堆積することで、長期間にわたって二酸化炭素が固定されます。

吸収量

藻場(もば)面積の推移

推移

高度経済成長期の沿岸域の開発などによって、浅場が減少や海砂の採取などが行われ、藻場は大幅に減少してきました。

​藻場が減少するということは、上記の機能が消失し、沿岸浅海域全体の生産力が低下することになります。

そのため、藻場(もば)の再生・創出は喫緊の地域課題であり、本市においては、「藻場造成技術の開発と提供」、「実験フィールドの確保」、「関係者との調整」、「効果調査補助」において香川大学と連携し、豊かな海洋環境の再生とゼロカーボンシティの実現に向けた取り組みを進め、次世代を担う子どもたちへ美しい自然環境を引き継いでまいります。

藻場

藻場_こども

 

参 考

・香川大学ホームページ

(坂出市と藻場の再生・創出による漁業資源増殖促進およびカーボンニュートラル推進の連携に関する覚書を締結しました)

https://www.kagawa-u.ac.jp/31266/<外部リンク>

・水産庁ホームページ(藻場の働きと現状)

https://www.jfa.maff.go.jp/j/kikaku/tamenteki/kaisetu/moba/moba_genjou/<外部リンク>

・環境省ホームページ(ブルーカーボンに関する取組み)

https://www.env.go.jp/earth/ondanka/blue-carbon-jp.html<外部リンク>

ロゴ 坂出市のゼロカーボンに向けた取り組み

〇坂出市ホームページ(特設)

   脱炭素

   https://www.city.sakaide.lg.jp/site/zero-carbon-city-sakaide/

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