ハンガリーの家庭料理「グヤーシュ」を紹介します
坂出市は、ハンガリーカヌースプリントチームの東京2020大会に向けた事前合宿地に決定しています。
この機会にハンガリーの文化に触れてみましょう。
このページでは、ハンガリーの家庭料理「グヤーシュ」をご紹介します。
グヤーシュが学校給食で提供されました
令和2年9月16日、坂出市内の市立小学校等で学校給食にグヤーシュが提供されました。
このグヤーシュには、新型コロナウイルス感染症拡大の影響で需要が減少した和牛肉等を
希望校へ給食提供する事業により提供されたオリーブ牛が使用されています。
グヤーシュは、牛肉とパプリカや玉ねぎなどの野菜を煮込んで作るハンガリー発祥のスープです。
ハンガリーの飲食店でも食べることができますが、各家庭でも日常的に作られ、「おふくろの味」とも
言える定番の家庭料理です。その位置づけは、日本の人たちにとってのお味噌汁に似ています。
初めてグヤーシュを食べた生徒のみなさんにも「すごくパプリカの味がした」「甘くておいしかった」など、好評でした。
ハンガリーの家庭料理「グヤーシュ」徹底解剖!!
学校給食でも好評だった「グヤーシュ」の、写真だけではわからない魅力を徹底的にご紹介します!
「グヤーシュ(gulyás)」の起源は牛飼いの食事
「グヤーシュ(gulyás)」という名前は、ハンガリーで「牛飼い」を意味する言葉です。
牛飼いが仕事の合間にさっと食べられるように、大きな鍋をつかって外で煮込み料理を作ったのが始まりと言われています。
ちなみに、ハンガリーで特に親しまれているグヤーシュのスープは、元の煮込み料理から新たに考えられたもので「グヤーシュレヴェシュ(gulyásleves)」と呼ばれます。
「レヴェシュ」には「汁」という意味があるので、「グヤーシュレヴェシュ」を日本語にすると「牛飼いのスープ」と言えます。
ハンガリー料理とパプリカ
真っ赤な「パプリカパウダー」
「グヤーシュ」には家庭ごとに様々なレシピがありますが、どの家庭でも変わらないのが赤色のスープ!
この赤色の正体「パプリカパウダー」は、パプリカを乾燥させ、果実を粉末状にした真っ赤な香辛料です。
ハンガリー料理にはこのパプリカパウダーが欠かせず、様々な料理に使用されます。
ハンガリーでは「辛くないもの」「少し辛いもの」「辛いもの」といろんな辛さのものが販売されており、
好みで使い分けることもできます。
日本の飲食店で塩やしょうゆがテーブルに並んでいるのと同じように、ハンガリーの飲食店では
パプリカパウダーが準備されているところもあるのだそうです。
「パプリカ」はハンガリー語!?
皆さんは、パプリカが元々唐辛子のように辛い野菜だったということをご存知でしょうか。
日本のスーパーで売っているような甘いパプリカは、ハンガリーでの品種改良によって生まれました。
世界で使用されている「パプリカ」という名前も、ハンガリー語で「ピーマン」や「唐辛子」を指す言葉だったそう。
ハンガリーではとてもたくさんの種類のパプリカが育てられていて、辛いものや甘酸っぱいものなど、
味も色も形も様々なパプリカが手に入ります。
パプリカはビタミンCが豊富で美肌効果もある!
パプリカは美肌効果のあるビタミンCが豊富です。
また、加熱に弱いビタミンCを守る役割をする、ビタミンPも含まれているため、
加熱調理してもビタミンCが壊れにくいのだそうです。
ちなみに、ビタミンCが初めて発見されたのは、ほかでもないパプリカからでした。
パプリカからビタミンCを分離し、その栄養素を世界に知らしめたハンガリーの科学者
「セント=ジェルジ・アルベルト(Szent-Györgyi Albert)」はノーベル生理学・医学賞を受賞し、
その偉業をたたえられています。
ハンガリー料理に関する講座
これまでに坂出市で行われた、ハンガリー料理に関する講座の様子を掲載しています。
・シア!ハンガリー「あったか家庭料理」(平成31年2月17日開催)
https://www.city.sakaide.lg.jp/soshiki/syougaigakusyu/hungrykouza1.html
・国際理解講座「ハンガリー料理と文化」(平成31年4月17日開催)
https://www.city.sakaide.lg.jp/site/kokusaikoryu/kokusairikai.html#hungary2
(こちらのページにはハンガリー料理のレシピも掲載されています)
おわりに
「パプリカパウダー」は、あまりなじみがない香辛料かもしれませんが、日本のスーパーでも売られています。
使用レシピもインターネットで色々出てきますので、ぜひチャレンジしてみてください。
ハンガリー風の料理を食べて、来年のオリンピックに向けた気持ちを高めていきましょう!