府中湖(ふちゅうこ)
府中湖
雨が少なく大きな河川のない坂出は昔から水不足に悩まされていました。その水不足をいやす湖が「府中湖」です。
高松市塩江町に源を発し,綾川町を貫流し,坂出市林田町で瀬戸内海に注ぐ綾川。
綾川は県下最長の川で延長38.213km,流域面積は130.3平方kmです。
綾川流域は景勝地も多く,滝宮,柏原渓谷などには,奇岩の間を清流が流れ,四季折々の美しい風情を楽しみに訪れる人も多くいます。
湖の中央には高松自動車道の斜張橋と、弧線を画くアーチ橋があり、美しい姿を湖面に映しています。
この綾川の中流,綾川町から坂出市にまたがって作られたのが,府中湖です。
府中ダム
府中湖は,綾川が大きく曲がって岩に当たったところが「ドンドロ渕」で,その硬い岩と河中に突き出た市谷山(現在の副堤300m)を利用して造られました。
主に番の州工業地帯への工業用水の給水を目的に昭和41年に完成しました。
- 堤長400m (本堤長131m)
- 堤高27.5m
- 体積3万9250m3
- 総貯水量850万トン
- 総事業費21億円
この工事によって,民家109戸のほか約100haの田畑と山林,それに上流の滝宮公園も水没しましたが,
代わって府中湖が景勝地となり「新さぬき百景」にも選ばれました。
犠牲をはらった人たちへの救済として,周辺の山林を切り開いてミカンを植樹する大がかりなパイロット事業も行われました。
府中湖カヌー競技場(研修センター・トレーニングセンター)
平成5年の東四国国体ではカヌー会場となり全国の注目を集めており,その後も全国規模のカヌー競技が行われています。
また,平成10年には,全国高等学校総合体育大会の漕艇競技の会場にもなりました。