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坂出塩田の父『久米通賢』

印刷用ページを表示する更新日:2021年7月8日更新

坂出塩田の父と慕われる稀代の科学者『久米通賢』

久米通賢

久米通賢とは 【1780(安永9)年~1841(天保12)年】

ここ坂出は,弥生・古墳時代の製塩土器が出土するなど,古くから塩に関係した地域でした。

そして江戸時代,「塩の町」として坂出を築きあげた人物「久米栄左衛門」が現れます。香川の地で船かじ作り職人の子として誕生,自らを「通賢」と名乗り,経世家, 砲術家として名を馳せ,蘭学,天文,測量,軍器製造などの実学にも優れた人物でした。

1824年(文政7)年,高松藩の財政は傾き人々は貧困にあえいでいるなか,通賢は藩の財政を立て直し,人々を救おうと遠浅の坂出沖に塩田を開墾することを高松藩主松平頼恕に申し出て,1826年(文政9)年坂出墾田の普請奉行となります。

坂出墾田には,藩からの約2万両の工費だけでは足らず,私財をも投じて,延べ約194万人を動員し,3年後の1829(文政12)年,東大浜・西大浜を含む約132haの塩田の開墾に成功しました。

坂出の多くの人々を救い,その功績は大いに讃えられこの地に名を残しました。

 

久米通賢の偉業に触れるスポット

鹽竈神社(しおがまじんじゃ)別名:坂出神社

塩釜神社

聖通寺山中腹にある鹽竈神社は,1828(文政11)年,坂出塩田の安全・繁栄を祈願して,宮城県塩竈市の鹽竈神社から,中湛甫の地に勧請した神社です。

1837(天保8)年,新たに社殿を明神町(現:中央町)に建立しましたが,旧国道11号線(現:県道33号線)の拡幅に伴い,1964(昭和39)年10月坂出塩田を一望する聖通寺山中腹に移築されました。

境内には久米通賢と松平頼恕を祀る坂出神社があり,通賢や津島寿一の銅像もあります。

坂出市常盤町2丁目1-75(聖通寺山中腹)

駐車場:無

坂出駅から車で約20分

西光寺支坊 久米通賢翁菩提所

久米通賢は1841(天保12)年に亡くなりました。その一生は社会への報恩・奉仕に捧げられたといえます。

坂出の人々は通賢をしのびつつ製塩に励み,1846(弘化3)年 宇多津の西光寺にお願いをし,庵を建て通賢や墾田関係者の位碑を祀りました。

また明治時代には,墾田の石に通賢の名前を刻み、西光寺支坊に墓をたてました。

坂出市寿町3丁目2-5

菅原神社(阪出墾田之碑)

菅原神社

久米通賢の尽力により、1829(文政12)年、3年の月日を経て坂出墾田は竣工しました。

藩主松平頼恕はその偉大な功績を称え,後世に伝えるため墾田地の東西中央にあたる菅原神社境内に,阪出墾田之碑を建設しました。
文は高松藩で名文家として知られていた岡内棣,書は楷書日本一と称せられた加賀藩の河三亥(市河米庵),彫刻は江戸の名工広瀬群鶴・群亀親子によるものです。

江戸の地で作られた石碑は,1829(文政12)年12月,海路にて坂出の地に運ばれ,坂出の発展を伝えるとともに,江戸時代を代表する貴重な石碑にもなっています。1957(昭和32)年1月,坂出市の文化財に指定されました。

坂出市京町3丁目5-5

 

地神社 

西新開の守護神として,松平頼恕が天照大神,埴安媛(はにやすひめ)を祀ったものです。

この地域の発展に伴い,境内では芝居興行,盆踊りなどの行事が行われ,民衆の憩いの場として重用された場所でした。

坂出市寿町2丁目5

地神井戸

地神社の向かいにある公園には,井戸があります。これは久米通賢の計画に基づき1855(安政2)年に宮崎駒吉が完成させた,県内で二番目に古い簡易水道の一部です。

坂出市寿町2丁目

角山(久米翁汐見場の碑)

角山は,坂出市の市街地の西に位置し,東中腹には久米通賢が坂出を一望したということから,久米翁汐見場の碑が建てられています。

通賢が見たころと同じく,坂出のまちが一望できるポイントになっています。

坂出市新浜町 (角山東中腹)

鎌田共済会郷土博物館

久米通賢に関する資料が数多く所蔵されており,地図をつくる際の測量器具や,星の高さを図る機器類等を収蔵しています。

その他,香川県に関連する郷土資料では,特に古文書や古記録が充実しており,約1万1000点を誇るほどです。

他にも江戸時代から大正期にかけての書画363点,拓本1283点,写真2619点,出土品2010点を収蔵しており,このうち300~500点を展示・公開しています。

坂出市本町1丁目1-24鎌田共済会郷土博物館

Tel: 0877-46-2275

会館時間: 9時30分から16時30分  (入館は16時まで)   

休館日: 毎週月曜日,祝日,夏季特別(8月13日から15日),年末年始(12月29日から1月3日)

料金:無料

駐車場:有 (15台)

坂出駅から徒歩で約5分

平均滞在時間:1時間

一文字堤防

塩田をつくるには,先ず堤防をつくり海水の浸入を防ぐ必要があります。

現在の西大浜1丁目から築港・宇多津線沿いの堤防は,久米通賢が築いたもので,今もみることができます。

一直線に堤防が築かれていることから一文字堤防と名付けられ,きれいな海水を塩田にとり入れる装置や,船が着きやすくするなど,通賢ならではの工夫が施されています。

坂出市西大浜北1丁目

坂出駅から車で約5分

平均滞在時間:10分

坂出市郷土資料館

坂出市郷土資料館大正8年に坂出商業学校が県立学校に昇格したときに建設されたもので,途中火災に遭いながらも,翌年に完成しました。

大正初期の建築様式を今もなお良い状態でとどめており,坂出市内の学校建築としては最古のものです。

また綾北(坂出)地方の教育発祥の地でもあることから,教育振興の記念すべき建物でもあります。

1953(昭和28)年から坂出中学校として使用され,1978(昭和53)年に移転に伴い,同年11月3日郷土資料館として開館し,翌1979(昭和54)年11月3日には坂出市の文化財として指定されました。

市内で発掘された遺跡の出土品や,塩田の歴史資料などが展示されています。

 

 坂出市寿町1丁目3-5

Tel: 0877-45-8555

開館時間: 9時から16時 

休館日:毎週月曜日,毎月末日,祝日,年末年始(12月28日~1月5日)

料金:無料、 駐車場:有

坂出駅から徒歩で約10分

平均滞在時間:30分

坂出市塩業資料館

 塩作りにより発展した坂出,その塩作りに関する資料,文献などを保存,展示しています。坂出市塩業資料館

特に入浜式塩田を中心に,塩づくりがどのように行われていたかを,多数の道具とリアルな模型でわかりやすく展示しており,坂出が塩の町として栄えていたことが実感できる資料館になっています。

坂出市大屋冨町1777-12

Tel:0877-47-4040

開館時間:9時から17時

休館日:毎週月曜日(祝日の場合は翌日), 祝日の翌日,年末年始 (12月28日~1月4日)

料金:大人 200円,高校・大学生 150円,中学生以下 無料,障がい者 無料

    市内在住の70歳以上のかた 無料   ※割引 20名以上の団体は2割引  

駐車場:有(10台 観光バス可)

坂出駅から琴参バス王越線(青海行き)「坂出市塩業資料館前」下車

平均滞在時間:30分