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讃岐国府跡

印刷用ページを表示する更新日:2009年4月1日更新

讃岐国府跡

讃岐国府跡  坂出市にはかつて讃岐国の国府(国庁)があったとされています。詳しい場所はいまだ分かっていませんが,府中町の本村地区に,”聖堂”や”正倉””印鑰(いんやく)””垣ノ内(かきのうち)”といった地名が残されてることなどから,この付近にあったと想定されています。
 国府は鎌倉時代にはその機能を失ってしまいましたが,讃岐国司として任命されこの地を訪れた貴族の中に,学問の神様として知られる菅原道真(すがわらのみちざね)がいます。道真は当地を詠んだ多くの漢詩を残したほか,旱魃に際し城山にて雨請いを行ったことが知られています。


開法寺塔跡

開法寺塔跡  昭和45年,府中町本村地区にて古代寺院の塔跡のものと見られる礎石群が発見されました。塔の中心にあり,中央に二重の孔を持つ心礎(しんそ)の他,心礎を囲む4本の四天柱(してんばしら),さらに外側にある12本の側柱(がわばしら)と,塔を構成する礎石がすべて良い状態で残っており,貴重な遺跡であるため,同年県指定史跡に指定されました。その時代は同時に発掘された瓦から,白鳳時代の建立であると見られています。
 この地域がかつての国府跡地の可能性が高いこと,菅原道真の漢詩集『菅家文草』中に,国府の西にある開法寺という寺院について触れた記述のあることから,この開法寺の塔跡ではないかとされています。
 その後の調査により,地下に基壇の一部も残っていることが確認されたほか,近くの田畑中では,僧坊や講堂,回廊と想定される,寺院の建物の礎石が発見されており,伽藍(がらん)配置の復元がある程度可能となっています。