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線引きに代わる新たな土地利用コントロール方策

印刷用ページを表示する更新日:2024年3月29日更新

 線引きの廃止により,現市街化調整区域は用途白地地域となり,特段の土地利用規制が行われなくなることから,無秩序な開発を抑え良好な住環境を形成するためには線引きに代わる新たな土地利用コントロール方策が必要となります。そこで,次のような規制で良好な市街地環境の形成を目指していきます。

1.特定用途制限地域の指定

 特定用途制限地域は,用途地域の指定のない区域において良好な環境の形成または保持を図る観点から立地が望ましくない用途の建築物等を特定し,その立地を規制するものです。
 指定地域は,用途白地地域(現市街化調整区域)の全域です。運用は,国道及び県道・2車線片側歩道以上の市道沿線の一部を幹線沿道一般型,それを除く全域を一般環境保全型として規制します。                                                                        

(令和6年3月26日時点)
種類 面積 制限すべき特定の建築物等の用途の概要
特定用途制限地域
(幹線沿道一般型)
約333ha ・危険性や環境を悪化させる恐れが大きい工場
・危険物の貯蔵・処理の量が多い施設
・風俗営業施設
特定用途制限地域
(一般環境保全型)
約6,543ha ・危険性や環境を悪化させる恐れがある工場等
・危険物の貯蔵・処理の用に供する施設
・風俗施設等
・ホテル,旅館,パチンコ店
合計 約6,876ha  

特定用途制限地域

 

2.風致地区の見直し

 都市近郊緑地の良好な自然的景観を維持するため,風致地区の見直しをします。現在指定している聖通寺山風致地区は,一部市街地を含め樹林に富める地域を形成しており,良好な自然環境が維持されているため,引き続き,風致地区の指定を行います。
  また,従前の市街化調整区域内にあり線引き廃止後においても市街地近郊の緑を守るため,角山,笠山,金山,常山の4地区を新たに風致地区として指定します。

名称

面積

変更前

変更後

聖通寺山風致地区

41.32ha

約39ha 

角山風致地区

約29ha 

笠山風致地区

約15ha 

金山風致地区

約112ha 

常山風致地区

約78ha 

※ 聖通寺山風致地区の面積変更は,当初の指定が戦前であったことから計測精度の誤差によるものです。
坂出都市計画風致地区の変更図

3.容積率・建ぺい率などの見直し

 良好な市街地の形成を図るため,用途地域の定めのない用途白地地域において,容積率,建ぺい率などの形態規制を見直します。その内容は,次のとおりです。
・容積率 200%
・建ぺい率 70%
・道路斜線 角1.5
・隣地斜線 31m+角2.5
・道路幅員による容積率制限  0.6

4.開発許可制度の見直し

 適正な開発行為を確保するため,都市計画区域内における開発許可の対象となる規模を1,000平方メートルに引き下げるとともに,ゆとりある開発をするため,宅地分譲のうちその用途が住宅であるものに限り建築物の最低敷地規模を150平方メートルに定めます。
 以上が新都市計画制度の主な内容です。今回の計画策定に当たっては市民の皆さまとの協議を重ねながら市民参加のもとで整理されたものでありますが,今後も皆さまの声がより反映した都市計画となり,個性豊かで良好なまちづくりが行えるよう努めてまいりたいと考えています。

用語解説

■都市計画区域

  都市計画法,その他関係法令の適用をうけるべき土地の区域。一体の都市として総合的に整備,開発,保全する必要がある区域を指定する。

 ■区域区分(線引き)

  一般的に「線引き」とも呼ばれ,都市計画区域を市街化区域と市街化調整区域に分けること。

 ■市街化区域

  すでに市街地を形成している区域およびおおむね10年以内に優先的かつ計画的に市街化を図るべき区域。

 ■市街化調整区域

  市街化を抑制すべき区域。農林漁業用の建物や一定規模以上の計画的開発などを除き開発行為は許可されない。

■開発許可

 開発行為に一定の水準を保たせるために,一定規模以上の開発行為に必要となる知事等の許可。

■地域地区

 都市計画区域内の土地を区分する都市計画上の制度。用途地域,風致地区などがある。地域地区内では,建築行為や土地利用について一定の制限を受ける。

・特定用途制限地域

 良好な環境の形成または保全を図る観点から,特定の用途の建築物その他の工作物の立地のみを規制する地域。

・風致地区

 都市の風致を維持するために定められる地区。

・用途地域

 土地利用の誘導・規制を指定した地域ごとに行うことを目的とした制度。第一種住居地域,商業地域,工業地域など12種類の用途地域がある。

■用途白地地域

 都市計画区域内で用途地域の指定のない地域。

■容積率

 建築物の延べ面積の敷地面積に対する割合。

■建ぺい率

 建築物の建築面積の敷地面積に対する割合。

■斜線制限

 前面道路や隣地境界から一定の割合で斜線を設け建築可能な空間を定める建築制限の一つ。

■都市施設

 道路,公園,下水道など都市の骨格を形成し,円滑な都市活動を確保し,良好な都市環境を保持するための施設。

■市街地開発事業

 公的機関が良好な市街地形成を図るために行う面的な開発整備事業。土地区画整理事業などが挙げられる。