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第59回坂出市同和対策審議会

コスモス
印刷用ページを表示する 掲載日:2016年3月28日更新

 平成14年3月末をもって国の特別対策の最終根拠法である「地域改善対策特定事業に係る国の財政上の特別措置に関する法律」が失効し,国においては同和対策は全て,一般対策の中で実施されることとなります。
 こうしたことから,坂出市においても,法失効後の同和対策事業の見直しを検討することが必要となったため,坂出市同和対策審議会に諮問し,答申を得ました。
 諮問及び答申の内容は,次のとおりです。

諮問

坂同発 158 号
平成14年3月22日

諮問書

坂出市同和対策審議会
   会長 藤 川  亘 殿

  坂出市同和対策審議会条例(昭和36年12月23日条例第30号)の規定に基づき,下記の項目について,貴審議会の意見を求めます。
  1、同和対策事業(施策)の見直し(案)について

平成14年3月22日
坂出市長 松浦 稔明

諮問理由

 今月末をもって,国の特別対策の最終根拠法である「地域改善対策特定事業に係る国の財政上の特別措置に関する法律」が失効し,国においては同和対策は全て,一般対策の中での実施となる。 こうしたことから,坂出市においても,法失効後の同和対策事業の見直しを検討することが必要となったため貴審議会の意見を求める。

答申

平成14(2002)年3月27日

坂出市長 松浦 稔明 殿

坂出市同和対策審議会 会長 藤川  亘

坂出市同和対策事業(施策)の見直し(案)等についての答申について

 平成14年3月22日付坂同第158号をもって,本市の同和対策事業(施策)の見直し(案)について意見を求められ,これを受け第59回坂出市同和対策審議会を開催し,慎重に審議した結果,別紙のとおり答申する。

別紙

 同和対策事業の今後の方向性

<これまでの総括と,今後の同和行政>  

 昭和40年8月11日,国の同和対策審議会において「同和地区に関する社会的及び経済的諸問題を解決するための基本的方策」についての答申が出された。
 これに基づき,昭和44年7月10日に「同和対策事業特別措置法」が施行され,昭和57年4月1日「地域改善対策特別措置法」が施行された。その後,昭和62年4月1日から,5年間の時限立法として,「地域改善対策特定事業に係る国の財政上の特別措置に関する法律」が施行され,さらに,国における地域改善対策協議会の意見具申を踏まえ,今月末に国の特別対策の根拠となる法律が失効することとなる。
 この間,坂出市における同和対策事業の推進については,同和問題を根本的に解決するための同和対策審議会答申の精神に基づき,国及び県と協力した実態面及び心理面の両面において総額約176億円余を投じて,総合的・計画的な施策を展開してきたところである。
 とりわけ,住環境整備等に関しては,A地区において,昭和45(1970)年度より昭和60(1985)年度において,総額約23億円余を投じ,改良住宅を122戸建設,また,B地区において,総額12億円余を投じ,改良住宅44戸を建設した。さらには,地域改善向公営住宅として,58戸を建設した。
 また,地区内の公共施設として,A地区において,文化センター及び児童館は全面的な建替を実施し,教育集会所,公園及び共同作業場については新設した。また,B地区においても,文化センター,公園,テニスコートを新設するとともに,両地区の周辺を含めた道路,水路等の公共施設の改善を図った。こうした生活環境改善整備の結果,地区の住環境は大きく改善されたところである。
 また,産業,職業に対する対策として,農機具倉庫の新設や同和農林水産資金の貸付事業,共同作業場の運営,また,同和対策小規模事業融資等の貸付制度の運営を図ってきた。
 併せて,将来の人材の育成と就労の安定,また,子弟の就学意欲の向上を目指した奨学資金の創設を図り,進学率の向上と自立促進に一定の成果をあげてきたところである。
 心理的差別の解消に向けては,坂出市同和教育基本方針にのっとり,学校教育及び社会教育分野での教育啓発に取り組み,市広報誌や人権啓発推進会議を中心とした啓発活動にも取り組んできた。しかしながら,心の問題である心理的差別の解消については,結婚・就職問題を中心に差別事象が発生していることも事実であり,さらには,特別対策による事業実施の結果や啓発などのソフト面の取組が不十分であったことなどによる,いわゆる「ねたみ意識」が表面化するなど差別意識の解消に逆行するひずみが指摘され,新たな偏見が生じ,同和問題の早期解決に向けての大きな障害となってきている。
 また,こうした事業の推進に際し,問題の生じた事業もあった。一例として,差別の結果により満足な就業を得られず,老後の生活に必要な十分な蓄えもなく年金受給も得られない地域の高齢者の就労対策・生き甲斐対策を目的として創設された高齢者就労対策事業がある。
 本事業は,事業の実施過程において,地域の高齢者の就労対策といった当初の事業目的を大きく逸脱した制度運用が,地区の高齢者にとっても,同和問題の解決についても,大きな問題を残す結果となったことは,周知のとおりである。さらには,就学奨励費等の個人給付事業の授受の際における疑惑事象や住宅新築資金等の多額の未償還金が依然として残っている問題である。こうした問題の存在が,同和対策事業に対する市民の理解を得られにくくし,真摯に進められて参った同和問題の啓発活動に大きなマイナス点を与えてきたことは,大変に憂れうべきことである。
 今後行政は,こうした点を謙虚に受けとめて,一層の主体性を持った行政対応が望まれるものである。
 また,こうした状況のもと,国においては,平成8年5月の地域改善対策協議会意見具申に示された「人権擁護施策推進法」が制定され,同法に基づき人権擁護推進審議会より,諮問第1号の「人権尊重の理念に関する国民相互の理解を深めるための教育及び啓発に関する施策の総合的な推進に関する基本的事項について」の答申が平成11(1999)年7月に出され,この答申内容を具体化するための「人権教育及び人権啓発の推進に関する法律」が平成12(2000)年12月に制定された。現在この法律第7条に基づく「人権教育・啓発に関する基本計画」の策定作業が進められている。また,諮問第2号の「人権救済制度の在り方について」の答申が昨年5月に示され,本答申に基づき,人権擁護法案がこの程示されるとともに,今国会にて審議されている。
 坂出市としても,こうした人権思想の潮流と一連の人権擁護施策の推進といった国の動向も見極めつつ,不幸な事件の事実の存在も十分に踏まえ,今後の施策の適正な推進方策として,意見具申に示された4つの今日的課題である(1)行政の主体性の確立(2)同和関係者の自立向上(3)えせ同和行為の排除(4)同和問題についての自由な意見交換のできる環境づくりが,今後の同和問題の解決に必要不可欠であるということを十分留意し,かつ,認識しなければならない。同時に,同和問題の早期解決に向け,同和問題を人権問題の重要な柱として人権意識の高揚に努め,創意工夫を凝らした啓発活動を推進し,また,併せて,学校教育,社会教育での人権・同和教育を進めるとともに,議会並びに関係者との協力を図りつつ,地域の状況や事業の必要性の的確な把握に努めた,主体的で真に必要な一般対策による施策を実施し,真に差別のない平等な社会の確立に鋭意取り組んでゆくべきである。

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