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白峯天狗伝説 今に語りづぐ白峯山の怪異

印刷用ページを表示する更新日:1998年11月13日更新
守護相模坊のしわざか天狗は,ある日突然その魔性を発揮して荒れ狂うことがあるという。
お山の大木を切り裂き,岩根を裂いて大音響とともに地生りを起こすのである。
(天狗倒し)この現象は,深山幽谷を住まいとする自在天天狗の魔性の一つとして,大いに恐れられているものである。

 白峯山には崇徳上皇の御霊を祀る御仏殿の頓証寺殿があり,その後背に白峯御陵が営まれていることは承知の通りである。
 この白峯御陵で,昭和三十九年(1964)九月二十八日に,上皇の八〇〇年祭が執り行われたことがあった。
当日は勅使として正親町公秀掌典をはじめ高松宮殿下,内藤式部官らが出席されたが,式典当日の午前0時過ぎ,白峯山麓の林田小学校から突然失火して校舎を全焼するという不祥事が起きた。
しかも,小学校校舎の鎮火間もないその日の未明,今度は物凄い雷鳴らしき音が御陵周辺で鳴り響いたという土地の人達の確かな証言がある。
しかもこの鳴動はこれが初めてではなく,古来御陵所である地元では,古老伝承として長く言い伝えられているものなのである。
八〇〇年祭の日に地元の人達が体験した白峯山の鳴動は,あるいは,上皇に扈従する無限力を体顕した相模坊天狗の,人間界に送る確かな交信だったのかもしれない。

  白峯山麓の旧松山村には,これに似た奇怪な話が伝えられている。白峯山の怪異のイラスト
昭和三年,昭和天皇のご即位を祝う村民総出の祝賀会が催されたことがあった。
場所は松山小学校の校庭である。
この日は格別の慶日である。
式典中の不測の事態に備え,地元消防団総出の非常警戒が行われたことは言うまでもない。
ところが,式典開始直後の午後二時,突然近くの高屋塩田の釜屋から失火。
たちまち釜屋を焼失するという不祥事が起きた。
この奇怪な不祥事を前にして,村民達の多くは,これは上皇のお側近くに仕え,ご生前中のご無念を察した相模坊天狗の仕業ではないかと,うわさしあったという。