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市長発言
施政方針
市長交際費

施政方針

印刷用ページを表示する更新日:2018年3月1日更新
 坂出市議会平成30年3月定例会の開会にあたり,新年度予算ならびに諸議案のご審議をお願い申し上げるのに先立ち,新年度における施策の大綱と私の所信の一端を申し述べ,議員各位ならびに市民の皆様のなお一層のご理解とご協力をお願い申し上げる次第であります。
 
 我が国全体が本格的な人口減少・少子高齢社会を迎える中,私は市長就任以来,一貫して人口減少問題を喫緊の最優先課題と位置付け,「市民本位」「市民参加」「市民対話」,そして「市民共働」を基本理念として,各種施策を展開してまいりました。本市では,転入者数から転出者数を差し引いた人口の社会動態について,ほぼ毎年,転出超過,社会減となっており,ここ数年も100人を超える社会減が続いておりましたが,昨年は転入者数が近年に比べ大幅に増加した結果,11人の転入超過,社会増へと転じました。
 人口減少の克服に向けた取組は,成果が表れるまでに相当の長期間を要し,本年以降の推移を注視していく必要がございますが,本市の人口動態が社会増へと転じたことは,これまでの地道で着実な取組の成果が目に見える形で表れ始めているものと認識いたしており,引き続き,社会経済情勢の動向等を見極めながら,住みたいまちの実現を目指し,各種施策を展開してまいる所存でございます。

 一方,出生者数から死亡者数を差し引いた自然動態については,全国的な晩婚化・非婚化等の影響を受け,大幅な改善は望めない状況となっており,国においても,今後,様々な施策が打ち出されることが見込まれます。
 子ども・子育て支援につきましては,本市独自の保育料の負担軽減策をはじめとして,様々な施策に取り組んでいるところであり,新年度においても,子どもを生み育てやすい環境づくりに向け,すべての公立幼稚園での給食の実施,妊娠期から子育て期にわたる切れ目のない支援の提供体制の構築など,さらなる施策を講じてまいります。さらに,若手職員による政策提案プロジェクトチームにおける「出生率の向上に向けた大胆な子育て支援策」の検討状況を踏まえ,新たに乳児紙おむつ支給事業を開始することとしており,今後とも有効な施策は早期に実行に移すなど,スピード感を持って効果的な事業展開を図ってまいります。
 また,新年度における本市公式ホームページのリニューアルに合わせ,子育てに関する情報を集約した特設サイトを開設するなど,本市の子ども・子育て支援策のさらなる情報発信にも積極的に取り組み,子育てしたいまちとしての魅力のPRに努めてまいります。

 住みたいまち,住んでいてよかったと思えるまちの実現に向けましては,市民の皆様が,健やかに幸せに暮らせるまちづくりを進めていくことが必要であります。本市では,医療・介護・生活支援等が一体的に提供される地域包括ケアシステムの構築に向けた取組,健康遊具の設置,ラジオ体操普及・健康増進事業をはじめとして,様々な医療・介護・健康関連の施策を実施しておりますが,今後は,健康づくりだけでなく,コミュニティ活動やまちづくり等を含めた総合的な事業展開を図る「健幸のまちづくり」の取組をさらに発展させてまいります。
 新年度は,けんこう課に設置する健幸推進係において,本格的な「健幸のまちづくり」の推進に向け,実効性のある全庁的な体制の構築について検討を進めるとともに,市民の皆様が,楽しく,継続してウォーキング等の健康づくりに取り組んでいただけるよう,組織横断的な連携のもと,新たに健幸マップを作成いたします。さらに,本市が当初より参加しております日本健幸都市連合とも連携・協力しながら,市民の皆様の健康増進,そして,住みたい,住んでいてよかったと心から実感できるまちの実現に向け,先進的な取組についても鋭意研究・検討し,挑戦してまいりたいと考えております。

 他方では,若年層の絶対数の減少に伴い,今後においても出生数の劇的な増加は見込めないことから,将来的な人口減少は避けられないという厳しい現実を直視し,人口減少社会に対応した持続可能なまちづくりについても,併せて取り組んでまいらなければなりません。
 本市は,瀬戸大橋の四国側の起点として,県内屈指の交通利便性の高さを誇り,中心市街地には,様々な公共施設のほか,多くの子育て・文教施設が集積するなど,より良く,かつ安心して暮らすための要件を備えたまちであります。現在,策定作業を進めております立地適正化計画は,これら本市の特性・優位性を生かしつつ,本格的な人口減少社会の到来を見据え,中心市街地に都市機能を集積するとともに郊外部の地域拠点とネットワークで結ぶ,コンパクトで持続可能なまちづくりに向けた基本計画となるものであります。
 中心市街地につきましては,交通結節機能の強化や,近隣商店街と一体となったにぎわいのある空間の創出に向け,引き続き,JR坂出駅の北に位置する京町線の街路整備および坂出駅北口駅前広場の拡張再整備など,「まちなか再生」の取組を着実に推進し,人口減少社会に対応した持続可能なまちづくりにとどまらず,明るく,活気にあふれた中心市街地の形成に努めてまいります。旧市立病院跡地については,市民ホールが老朽化や非構造部材の耐震性等の課題から平成31年4月より休館を予定していることを踏まえ,近接する市民ふれあい会館との一体的な活用を前提に,市民ホールおよび中央公民館の機能を中核とした本市全体のコミュニティ活動の中心拠点施設となるよう,民間活力の導入も視野に,周辺の道路整備も合わせた施設整備の方向性を早期に決定してまいります。

 また,本年は,瀬戸大橋開通30周年,そして坂出港開港70周年という節目の年にあたります。
 本市は,江戸時代より塩の積み出し港として栄え,昭和初期には岸壁も整備され近代的な商港として繁栄し,戦後の高度経済成長期には,塩田跡地を活用した港湾開発や番の州地区の埋め立て等により,全国有数の港湾工業都市へと変貌を遂げてまいりました。そして,昭和63年4月10日,世界最大級の道路鉄道併用橋である瀬戸大橋の開通により,本州と四国が有史以来はじめて陸路でつながれるとともに,本市は,四国側の起点,瀬戸内における交通・物流の要衝として,その存在価値を高めてまいりました。今後は,坂出北インターチェンジのフルインター化に伴う瀬戸大橋および坂出港のさらなる利便性の向上を見据え,新たな施策にも取り組んでまいらなければなりません。
 瀬戸大橋開通30周年につきましては,香川・岡山両県において記念事業の実行委員会が設立され,本市を含む近隣市町や民間事業者など,様々な団体において各種記念事業等が開催されますが,瀬戸大橋の四国側の起点である本市としましては,この大きな節目を祝し,市民をはじめ多くの方々の参加により開催するさかいで第九演奏会や瀬戸大橋遊覧飛行など,独自の記念事業を実施してまいります。開通30周年という節目の年を契機といたしまして,より多くの皆様に,地域経済を支える基幹的な交通基盤である瀬戸大橋の利便性,観光資源としての価値を再認識していただくとともに,さらなる交流人口の拡大に努めてまいります。
 市勢発展に大きく寄与してまいりました坂出港については,船舶の大型化やコンテナ化,陸上輸送から海上輸送へのモーダルシフトの動き,我が国へのクルーズ船寄港の急増など,港湾を取り巻く環境が大きく変化する中,立地する企業は,企業活動のグローバル化や国内生産拠点の統廃合,温室効果ガスの排出抑制など,様々な社会経済情勢の変化による影響を受けております。このような状況を踏まえ,坂出港の競争力の向上を図るとともに,利用しやすい港づくりを推進するため,四国地方整備局と共同して,今後10年間に取り組むべき方向性を取りまとめた「坂出ニューポートプラン」を新たに策定いたします。新年度は,物流・生産の拠点として,また,四国の防災拠点としての機能強化に加え,本市が有する資源を活用したにぎわい・交流拠点の創出など,坂出港のさらなる振興・発展に向け,民間事業者や四国地方整備局,県をはじめとする関係機関との連携を密にしながら,計画の具現化に向け鋭意取り組んでまいります。
また,瀬戸大橋開通後,本州への移動が船から自動車や鉄道へと変化したことに伴い,市民と坂出港との関わりが薄れつつある現状の中,坂出港振興協会等と連携・協力しながら,開港70周年を記念した講演や展示会,親子ツアー等の実施を通して,市民の皆様に坂出港の足跡や重要性を再認識していただく契機としてまいります。

 以上のような認識と決意に基づき,市民の皆様の期待と信頼に応えるべく,6つの基本目標の実現に向け,全力を傾注してまいります。
 基本目標の推進にあたり編成いたしました新年度予算は,厳しい財政状況が続く中,事業の選択と集中による財源の重点配分に努め,安全で安心なまちづくりを推進するとともに,住みたいまち・子育てしたいまちを実現するべく,一般会計で,239億1,100万円計上いたしました。
 一方,特別会計では,150億961万6千円,企業会計としては,病院事業会計で,59億7,338万6千円計上いたしました。
 以下,その主な施策の大綱について申し述べます。


 第1の目標は, ~ すべての人がいきいきと輝くまちづくり ~ 【自立・信頼】
であります。

 その第1点は, 市民参加によるまちづくりであります。
 私は,市長就任以来,市長対話事業としての「出前ミーティング」「市長サロン」をはじめとして,常日頃から市民ニーズの把握に努めるとともに,地域の様々な行事等に参加した際には,できるだけ多くの方々と意見交換をしてまいりました。その結果といたしまして,私の掲げる「市民参加・市民共働」の理念が,市民の皆様に着実に浸透してきたと実感しているところでございます。
 特に,市民と行政との橋渡し役として各地域の中心的な役割を担っております自治会については,「さらなる市民参加・市民共働」を推進する上で不可欠な存在であることを踏まえ,自治会運営補助金等の財政的支援を継続し,地域における活動の活性化および健全な発展を図ってまいります。
 現在,王越地区におきましては,地元の方々が「王越町共に生きるまちづくり推進協議会」を設立し,王越地区の活性化および魅力発信を積極的に推進しております。このような取組は,地域の活性化・にぎわい創出の核をなすものと考えており,本市といたしましても,各地域における主体的かつ自律的な活動等を多方向から支援・促進するため,引き続き,出前市役所等の取組を通して,顔の見える交流を図り,意見交換を行いつつ,地域が自立する新しい自治の姿,コミュニティの在り方について議論し,検討を進めてまいります。
 
 第2点は, 多様な連携の推進であります。
 本市では,複雑化する行政課題や多様化する行政需要に的確に対応するため,民間事業者や各種団体等と連携した取組を推進しており,本年1月には,坂出市民生児童委員協議会連合会ならびに市内郵便局,JA香川県および各新聞販売事業者と見守り活動に関する協定を新たに締結するなど,高齢者等が住み慣れた地域で安心して生活することができる環境づくりに努めております。引き続き,多様な主体との連携を図り,本市の活性化および各種課題の解決に向けた取組を推進してまいります。

 第3点は, 行財政運営の効率化と健全財政の確保であります。
 本市では,平成3年度から26年度にかけての定員適正化計画の着実な実施により,総人件費の抑制について一定の成果を挙げ,これらの取組により生み出された財源は,新たな施策の展開や市民福祉の向上等に活用してまいりました。しかしながら,一方では,市民ニーズの多様化や地方分権の進展等に伴い,近年,地方自治体の業務は飛躍的に増大しております。今後においても,同様の傾向が続くものと見込まれることから,ICTの活用や民間委託の推進等も選択肢の一つと捉え,あらゆる業務改革に取り組み,適正な定員管理を維持しつつ,安定して良質な行政サービスの提供に努めてまいります。

 第4点は, 男女共同参画社会の形成であります。
 男女共同参画社会とは,男女が自らの意思に基づき,個性と能力を十分に発揮できる多様性に富んだ豊かで活気ある社会であり,本格的な人口減少・少子高齢社会の到来など,社会情勢の急速な変化に伴い,その実現がより一層求められております。
本市では,「男女がともに認め合い,輝き,ともに創るまち」を基本理念に,男女共同参画社会の実現に向け,様々な取組を推進しております。引き続き,行政として女性管理職や各種審議会・委員会における女性委員の登用等に率先して取り組むとともに,だれもがライフステージに応じて仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)が図られ,充実した職業生活,社会生活,家庭生活を送ることができる,働きやすい環境づくりを推進してまいります。
 また,男女共同参画社会の実現に向けては,各分野の皆様と行政が共働した取組が不可欠であることを踏まえ,家庭,学校,職場,地域等あらゆる場において,男女共同参画に関する正しい理解が広がるよう,坂出市男女共同参画委員会や関係機関と連携し,普及啓発に努めてまいります。


 第2の目標は, ~ 安全で環境に優しく持続可能なまちづくり ~ 【安全・環境】
であります。

 その第1点は, 防災体制の強化・充実であります。
 近い将来に発生が危惧される南海トラフ巨大地震,また,台風や集中豪雨による水害や土砂災害等に備え,引き続き,危機管理体制の強化に重点を置き,職員の防災訓練を継続して実施するとともに,避難時における食料や生活必需品等の備蓄物資の拡充,さらには避難所運営資機材の整備を進めるなど,避難所機能の充実を図ってまいります。
 市役所新庁舎については,「安全と安心の確保」「市民サービス機能の充実」「経済性と環境への配慮」,この3つの基本方針に沿い整備を進めており,新年度は,北館の解体,そして新庁舎の建設に着手いたします。高い防災性能を有し,安心して利用できる施設とするため免震構造を採用するほか,太陽光発電など環境にも配慮するとともに,ユニバーサルデザインを取り入れ,使いやすく,誰にでも開かれた庁舎としてまいります。
 地域防災力の向上については,市民一人ひとりの防災意識を高める「自助・共助」の浸透が重要であることから,引き続き,地域における防災意識の啓発に努めるとともに,防災講話や訓練はもとより,自主防災組織の活動費等に対する補助,さらには,リーダーの育成や防災士資格取得者に対するフォローアップを目的とした研修の実施など,地域防災の能力・態勢を醸成してまいります。
 海岸保全施設については,香川県地震・津波対策海岸堤防等整備計画に基づき,東運河地区における護岸整備を着実に進め,津波による被害の軽減・防止に努めてまいります。また,昨年度に策定した坂出港事業継続計画(坂出港BCP)の実効性向上に向け,引き続き,港湾利用関係各機関と連携した情報伝達訓練等を実施し,災害発生時における港湾機能の維持および早期復旧に備えてまいります。
 水門および河川については,洪水時に対応できるよう,水門の補修および更新を継続するとともに,不動川の浚渫および護岸改良を実施し,河川の適正な維持管理に努めてまいります。また,昨年の台風5号により被害を受けた青海川に架かる無名橋については,災害復旧工事に併せて拡幅整備を行い,通行時の安全性および利便性の向上を図ってまいります。
 ため池については,王越町玉川池地区において堤体補強を,大屋冨町松ヶ浦池地区および六ツ林池地区において改修等を実施し,地域の安全と災害の未然防止を図ってまいります。
 学校施設については,児童・生徒の活動の場であるとともに,災害時には地域住民の避難場所としての役割を果たすことを踏まえ,すべての幼稚園,小・中学校において構造体の耐震化工事を終え,平成24年度より,外壁や天井等の非構造部材の耐震化に取り組んでいるところであります。新年度は,金山小学校南校舎,瀬居小学校校舎,松山小学校南校舎西の非構造部材の耐震化工事を実施し,引き続き,安全で安心な教育環境の整備に努めてまいります。
 また,各種災害に対応するため,消防本部配備の消防ポンプ自動車および水槽車,ならびに消防団配備の消防ポンプ自動車,小型動力ポンプ積載車および小型動力ポンプを更新し,消防力の強化を図り,市民の皆様の安全・安心を確保してまいります。

 第2点は, 環境保全と環境衛生の充実であります。
 近年,地球温暖化対策として,化石燃料である石炭・石油等の使用により発生する温室効果ガスの削減が世界的に重要な課題となっており,我が国では,地方自治体においても率先した取組が求められております。
 引き続き,住宅用太陽光発電システムの設置に対する補助を実施し,市民の皆様の取組を促進するとともに,市役所職場における燃料や電力の使用量を計画的に削減するなど,地球温暖化対策実行計画等に基づく取組を継続し,温室効果ガスの削減に努めてまいります。
 また,合併処理浄化槽の設置,単独処理浄化槽から合併処理浄化槽への転換に対する補助を継続し,公共用水域の環境保全,快適な生活環境の確保を図ってまいります。

 第3点は, 交通安全の推進であります。
 本市は,主要幹線道路が結節する交通の要衝であります。引き続き,坂出警察署をはじめ,交通安全協会,交通安全母の会等の関係機関・団体と連携し,特に交通弱者である子どもや高齢者の交通事故防止を図るため,交通安全教育の実施や交通安全マナー向上を目的とした啓発活動等に取り組んでまいります。
 また,市内幹線道路,通学路,交差点等の危険箇所においては,路面標示,カーブミラー,道路照明灯,防護柵の整備および交差点のカラー化など,交通安全施設の充実を図ってまいります。


 第3の目標は, ~ 健康で安心して暮らせるまちづくり ~【安心・健康】
であります。

 その第1点は, 保健・医療の推進であります。
 国民健康保険事業については,医療費が年々増大している状況に鑑み,国民皆保険を将来にわたり堅持するため,新年度より,都道府県が財政運営の責任主体となり,国保運営の中心的な役割を担うこととなります。県および県内市町との連携を図りつつ,円滑な移行に努めるとともに,引き続き,本市の実情に応じたきめ細かな保健事業を実施してまいります。
 ひとり親家庭等および心身障がい者医療費助成については,本年8月の受給資格者証更新時より,自己負担金の支払いを必要としない現物給付方式の導入を,これまでの市内に加え,県内の医療機関にまで拡大し,受給者の利便性向上および福祉医療の充実を図ってまいります。
 次に市立病院についてであります。
 市民の皆様の生命と安全・安心を守るため,必要な医療機器の整備など医療機能の向上を図るとともに,診療体制をさらに充実させるため,引き続き,脳神経外科医や産科医をはじめ医師・看護師等の人員確保に努めてまいります。特に医師の確保については,臨床研修医の受入を継続するとともに,今後とも香川大学医学部附属病院に対しまして,医師の派遣を積極的に働きかけてまいります。
 また,昨年度に策定した坂出市立病院改革プランにのっとり,引き続き,病院経営の健全化を図り,院長をはじめ医師,全職員が一丸となって,それぞれの専門性を発揮しながら「チーム医療」を推進し,医療の質を高めてまいります。地域の中核病院として,救急医療,急性期医療,へき地医療に対応し,さらには,第二種感染症指定医療機関として感染症医療にも対応するとともに,老人大学等での講演や地域の活動への参加,イベントにおける救護等の支援を実施するなど,公立病院として,また,地域に開かれた「市民のための病院」としての役割を担ってまいります。

 第2点は, 介護・高齢者福祉の充実であります。
 新年度は,第7期介護保険事業計画の初年度となります。新たな基本目標である「健やかに 幸せな まちづくり」「楽しく 豊かな 生きがいづくり」「思いやりのある 生活支援体制づくり」の実現に向け,支援を必要とする方を早期に把握するとともに,個々のニーズに対応したサービスの提供に努め,市民の皆様や関係団体,事業者,行政がそれぞれの役割を担いながら,連携・共働のもと各種事業を展開してまいります。
地域包括ケアシステムの構築に向けましては,本年度に発足した「坂出ささえまろネットワーク」のさらなる深化に取り組みつつ,多様な日常生活上の支援体制の充実・強化を図りながら,地域ケア会議推進事業や認知症総合支援事業等を推進するとともに,総合的な事業展開を図る「健幸のまちづくり」の取組をさらに進展させ,市民の皆様が住んでいてよかったと思えるまちづくりに取り組んでまいります。

 第3点は, 児童福祉・子育て世代への支援の充実であります。
 少子化の進行や女性の就業率向上など,家庭や地域を取り巻く環境が変化する中,子どもが健やかに成長できるよう,多様なニーズに対応した子ども・子育て支援の充実が求められています。
 新年度は,子ども医療費助成や出産祝金,本市独自の保育料の負担軽減等の従来の施策に加え,乳児紙おむつ支給事業を新たに開始し,子育て世帯のさらなる経済的負担の軽減を図り,安心して子育てができる環境づくりに努めてまいります。また,子育て世代包括支援センターを設置し,妊娠・出産・子育てに関する各種相談に応じ,個別の支援プランを策定するほか,母子保健と子育て支援の一体的な施策展開を図るなど,妊娠期から子育て期にわたる切れ目のない支援を提供する体制を構築してまいります。さらに,出産後の一定期間において保健指導等を必要とする母子が,助産院等で心身のケアや育児等のサポートを受け,産後も安心して地域で子育てができるよう,新たに産後ケア事業を実施いたします。
 放課後児童健全育成事業(仲よし教室)については,昼間就労等により保護者が家庭にいない児童の受入を,本年度より小学5年生にまで拡大いたしましたが,仕事と子育ての両立を支援するため,平成31年度から全学年の児童を受け入れられるよう準備を進めております。利用する児童数の増加を見据え,新年度より加茂小学校において1教室を増設し,保護者の皆様が安心して働くことができる環境づくりに努めてまいります。

 第4点は, 障がい者(児)福祉の充実であります。
 坂出市障がい者福祉計画および第5期坂出市障がい福祉計画に基づき,引き続き,障がい者福祉施策を総合的かつ計画的に推進するとともに,「住み慣れた地域で共に豊かに安心してすごせるまち さかいで」の基本理念に沿い,障がいの有無にかかわらず,誰もが人格と個性を尊重し合う共生社会の実現を目指してまいります。
 また,新年度より施行される障害者総合支援法の一部改正など,国における制度改正にも的確に対応し,高齢障がい者の介護保険サービスの円滑な利用に努めてまいります。

 第5点は, 人権尊重社会の構築であります。
 人権は「人の命」そのものであると同時に,「人間が人間らしく幸せに生きる権利」であり,社会の根幹をなすものであります。本年は,国連において「世界人権宣言」が採択されてから70周年の節目の年となりますが,同和問題をはじめ,いじめや虐待,インターネット上での人権侵害など様々な課題が依然として存在し,深刻な社会問題となっております。
 本市におきましては,坂出市人権尊重のまちづくり条例に基づき,すべての人の人権が尊重される社会の実現に向け,鋭意取り組んでおりますが,今後,人権教育・啓発の果たす役割はさらに重要になるとの認識に立ち,家庭,学校,職場,地域等あらゆる場において人権尊重意識の普及が図られるよう,人権教育・啓発を積極的に推進してまいります。
 新年度は,5年ごとに行っております人権に関する市民意識調査の実施年にあたり,その調査結果を詳細に分析することで,効果的な啓発につなげてまいります。また,民間事業者における人権啓発等の取組を支援するほか,法務局や人権擁護委員との連携のもと人権相談業務の充実に努め,すべての行政施策の根底に人権が関わっていることを認識する中で,市民一人ひとりの人権が平等に尊重されるまちづくりを推進してまいります。


 第4の目標は, ~ 未来を拓く力をはぐくむまちづくり ~ 【教育・文化】
であります。

 その第1点は, 幼児期・学校教育の充実であります。
 「未来を拓く力をはぐくむ人づくり」を基本理念に,確かな学力,豊かな心,健やかでたくましい体を育成するとともに,夢に向かって挑戦するチャレンジ精神と「ふるさと坂出」を誇りに思う心をはぐくんでいくことを目標として,子どもたちにとって魅力ある学校,地域や保護者から信頼される学校づくりを積極的に推進してまいります。
 新たに実施する「さかいでスクールサポートティーチャー派遣事業」については,緊急の課題等に対応するため,学校からの要請に応じて経験豊かな退職教員等を派遣し,問題の未然防止や早期解決につながる効果的な支援を行ってまいります。
いじめ問題等対策事業については,スクールソーシャルワーカーを1名増員して体制の強化を図り,問題解決に向けた取組を推進してまいります。
 また,平成32年度からの小学校における英語教育の教科化を見据え,グローバル社会に対応した教育をより一層推進していくため,これまで先行研究してきた本市での取組の成果を生かし,新年度より,小学校での英語教科化を先行実施してまいります。
 本年度より開始したコミュニティ・スクール設置研究事業については,研究指定校に坂出小学校を追加指定し,保護者や地域住民の力を学校運営に生かす「地域とともにある学校づくり」,さらには地域が抱える課題を地域ぐるみで解決する仕組みづくりを推進し,地域コミュニティの活性化を図ってまいります。
 学校給食については,多くの調理施設で老朽化が進んでいることを踏まえ,給食調理場の在り方および整備等の方向性について,庁内検討委員会において議論を重ねてまいりました。新年度は,この検討結果を踏まえ,新たな学校給食共同調理場の整備に向け,具体的な検討を進めてまいります。
 本年度より坂出中央幼稚園において先行実施した幼稚園給食については,保護者の皆様より,幼児の食育に多大な効果が見られるなど,多くの肯定的・好意的なご意見をいただいております。他の園においても,早期の実施を求める声が数多く寄せられておりますことを踏まえ,本年9月より,すべての公立幼稚園において給食を実施できるよう準備を進め,早期の食育教育の充実を図ってまいります。
 学校施設については,加茂小学校ならびに金山小学校および松山小学校の南校舎において,老朽化したトイレの改修整備を行うとともに,府中小学校プールの大規模改修を実施し,児童の学習環境の整備に努めてまいります。

 第2点は, 生涯学習・スポーツの充実であります。
 生涯スポーツ社会の実現を目指し,「いつでも,どこでも,だれもが,いつまでも」健康で心豊かな生活が営めるよう,スポーツに親しめる機会の確保と環境の整備を行い,地域に根ざした体力づくりと健康づくりに努めるとともに,「健幸のまちづくり」のさらなる推進につなげてまいります。
 ラジオ体操普及・健康増進事業については,引き続き,新たなラジオ体操広場の開設に努めるなど,普及に向けた取組を推進し,市民の皆様の健康増進および地域コミュニティの活性化を図ってまいります。
 本市の特徴的な取組の1つである「カヌーのまち さかいで推進事業」については,府中湖カヌー競技場において毎年開催されております海外派遣選手選考会に加え,新年度はJOC全国中学生カヌー大会を誘致し,競技人口の拡大と競技力の向上を図ってまいります。また,引き続き,東京オリンピック・パラリンピック事前合宿の誘致や全国高等学校総合体育大会におけるカヌー競技の実施に向け,県と共にトレーニング施設の整備や競技場全般にわたる改修を進めてまいります。
 本年度に開設した王越宿泊型野外活動施設「交流の里 おうごし」については,地域活性化の拠点施設としての役割も担っており,王越地区においては,従来の取組に加え,本年度,新たに「王越とんぼプロジェクト委員会」が組織されるなど,豊かな自然を生かした,さらなる地域活性化に向けた取組が動き始めております。本市といたしましても,地元の方々や施設の利用者からの意見・要望等を踏まえ,宿泊室に空調設備を整備するなど施設の充実を図り,利便性の向上に努めるとともに,地元の皆様と連携・協力しながら,市民共働による地域活性化・にぎわい創出を推進してまいります。
 大橋記念図書館については,市民の皆様の多様なニーズに迅速かつ的確に対応できるよう,情報提供機能の充実を図るとともに,課題解決に役立つ図書や地域に関する記録,その他必要な資料を幅広く収集し,地域の情報拠点として,市民の皆様の暮らしに役立つ図書館づくりに努めてまいります。

 第3点は, 文化の継承と創造であります。
 「古のロマンのまち さかいで」のさらなる進展に向け,地域の文化振興の資源となる歴史遺産や文化財の保護と活用に努めるとともに,文化芸術施設である市民美術館,万葉会館などを活用して,特色ある地域文化・芸術の創造を図ってまいります。
 市民の皆様が良質で親しみやすい芸術・文化に接することで,地域文化の振興が図れるよう,演劇プチ大学inさかいで,音楽コンサート&文化講座,人形浄瑠璃公演等を開催いたしますほか,市民美術館においては,魅力ある展覧会や教育普及活動をコンセプトに,郷土作家の掘り起こしや幅広い世代にアピールできる事業を実施してまいります。
 讃岐国府跡の史跡指定に向けた取組については,開法寺跡における伽藍配置や個々の建物構造の解明に向け,遺物整理事業および発掘調査事業を継続し,県と協力して国の史跡指定を目指してまいります。
 県の指定史跡である沙弥島ナカンダ浜については,昨年の台風により被害を受けた遊歩道および砂浜を復元し,自然海浜の保全を図ってまいります。さらに,老朽化した旧海の家を除却して駐車場を整備し,瀬戸内国際芸術祭の開催地の1つでもある沙弥島ナカンダ浜の利便性向上を図るなど,風光明媚な景観に配慮した整備に努めてまいります。

 第4点は, 人権・同和教育の推進であります。
 日常生活において,人権尊重の意識が児童・生徒の行動や態度に自然と表れるような「人権感覚」を養うための啓発活動と教育活動の推進に努めるとともに,学習機会の充実と参加体験型の学習プログラムの研究および普及に努めてまいります。
 また,「人権・同和教育は人間教育の原点である」との認識のもと,障がい者差別解消法,ヘイトスピーチ解消法,部落差別解消推進法等に関する教職員研修の充実を図り,人権・同和教育に関する指導者の育成に努めてまいります。

 第5点は, 国際交流の推進であります。
 本年は,米国サウサリート市との姉妹都市提携30周年を迎えます。この大きな節目を祝し,本年4月には,サウサリート市長,姉妹都市協会会長らの来賓を迎え,記念式,祝賀会をはじめとした各種記念行事を実施いたします。また,第16回短期留学生の派遣に合わせ,公式訪問団がサウサリート市を訪問し,現地での記念式等に参加するなど,両市および市民相互の友好親善をより一層深めてまいります。
 坂出市国際交流協会においては,従来の異文化理解イベントや国際理解講座等に加え,初の交流事業として,サウサリート市の小学校から修学旅行生を受け入れ,市内小学校を訪問するなど,各種事業を実施することとしており,本市といたしましても,引き続き,これらの国際交流事業を支援し,地域の国際化および多文化共生社会の実現に向けた取組を推進してまいります。


 第5の目標は, ~ 快適な都市環境を実感できるまちづくり ~【快適・憩い】
であります。

 その第1点は, 都市基盤の整備であります。
 安全・安心で快適な市民生活を支える根幹的な社会資本である市道や生活道路については,着実に整備を進めるとともに,外部委託による道路パトロールの実施など維持管理に努め,既存ストックの有効活用を図ってまいります。市道福江線(学園通り)については,本年度より,駒止谷内線から福江松山線までの区間において歩道の拡幅工事に着手しており,引き続き早期の完了に向け事業の進捗に努め,通学をはじめとする歩行者の安全確保を図ってまいります。
 また,橋梁長寿命化修繕計画に基づき,計画的な橋梁の点検および修繕を行うとともに,綾川に架かる城山橋については,県が実施する綾川河川改修事業における架替工事に併せて拡幅整備を実施してまいります。
 事業の最終段階に入ってまいりました京町線道路改良事業については,幹線道路と鉄道との交通結節機能の強化に向け,着実に整備を進めるとともに,これからのまちづくりの基盤施設としてさらなる機能強化を図るため,坂出駅北口駅前広場の拡張再整備を併せて実施し,近隣商店街と一体となったにぎわいのある空間を創出してまいります。
 福江松山線については,生活道路,また通学路として,車両のみならず,多くの自転車・歩行者が通行しておりますが,道路幅員が狭く,歩道も設置されていないため,通行に支障を来す状況となっております。本年度は,県道富士見町線から南部公民館までの西工区について,道路の拡幅および歩道の整備が完了いたしましたことから,新年度より,市道福江線までの東工区の整備を進め,円滑な交通および通行者の安全確保を図ってまいります。
 港湾の整備については,引き続き,中央ふ頭2号および4号岸壁の改良工事を実施するとともに,新年度より,中央ふ頭浮き桟橋および東運河岸壁の改良工事に着手し,施設の安全性の確保および延命化を図ってまいります。
 水道事業については,人口減少等による給水収益の減少や水道施設の更新・耐震化等の諸課題を解決し,将来にわたり安全・安心な水道水を安定的に供給していくことを目的として,県および県下8市8町の水道事業を統合した香川県広域水道企業団が,昨年11月に発足し,新年度より事業を開始いたします。これに伴い,新年度の本市の水道事業運営は,当該企業団坂出事務所が行うこととなりますが,引き続き市民の皆様に安全・安心な水道水を提供できるよう,企業団との情報共有・連携強化に努めてまいります。
 公共下水道については,久米町,白金町,八幡町,旭町,富士見町地区を中心に汚水整備を進め,健康で快適な生活環境の確保と公共用水域の水質保全に努めてまいります。また,下水道施設につきましては,老朽化等により機能が低下しますと,市民の皆様の日常生活や社会活動に重大な影響を及ぼすことから,計画的な施設の改築・更新が必要不可欠であります。引き続き,下水道ストックマネジメント計画の策定作業を進め,施設の状況を的確に把握するとともに,中長期的な老朽化等の状態を予測し,計画的かつ効率的な管理に努めてまいります。

 第2点は, 都市環境の整備であります。
 立地適正化計画と併せて,新年度は,本市全体のまちづくりの指針としての全体構想および各地域の地域別構想からなる,都市計画マスタープランを策定いたします。都市計画に関する基本的な方針をお示しし,まちづくりの目指す方向性について理解を深めていただくとともに,市民の皆様や民間事業者等との連携・共働によるまちづくりに取り組んでまいります。
 公園施設については,既存設備の適正な維持管理に努めるとともに,市民の皆様が気軽に健康づくりができる健康遊具の整備を進め,「健幸のまちづくり」推進に向けた環境づくりに取り組んでまいります。
 また,全国的に適切な管理が行われていない空家等の増加が深刻な社会問題となる中,本市では,坂出市空家等対策の推進に関する条例を制定するとともに,老朽危険空き家除却支援事業補助金を創設し,倒壊の危険性が高い空家の除却を促進するなど,地域の住環境の向上を図っております。今後におきましても,策定作業を進めております坂出市空家等対策計画に基づき,空家等の管理は所有者等に第一義的な責任があることを前提としつつ,市民の皆様,自治会,各種関係団体など,多様な主体と連携しながら,実効性のある空家等対策を総合的かつ計画的に推進してまいります。

 第3点は, 情報化の推進であります。
 本市公式ホームページのリニューアルについては,より見やすく,わかりやすいものとするため,使いやすさに配慮しつつ,デザインを一新した形での運用を開始いたします。情報の分類を見直し,探しやすいサイト構成にするとともに,スマートフォンなど様々な端末で情報を円滑に取得できるよう最適化を図ることにより,ホームページの利活用を促進してまいります。
 また,子育てに関する情報については,より多くのご家庭にわかりやすく伝えられるよう,坂出商業高等学校情報技術科とも共働しながら,情報を集約した特設サイトを開設し,さらなる情報発信に努めるとともに,利便性の向上を図ってまいります。


 第6の目標は, ~ 元気とにぎわいのあるまちづくり ~【魅力・活気】
であります。

 その第1点は, 移住・定住の促進であります。
 まちなか居住を推進し,中心市街地の活性化を図るため,昨年度より開始した「まちなか中高層共同住宅建設促進事業」については,本年度に1件の事業計画を認定いたしました。当該計画に基づく共同住宅は新年度中に完成予定となっており,本市への定住・まちなか居住の促進に直接的な効果をもたらすことが期待されます。さらに,新婚世帯家賃補助制度の継続実施に加え,新たに移住促進・空き家改修等補助制度を開始するなど,引き続き,本市への移住・定住の促進に努めてまいります。
 また,市内には元気で魅力的な企業が数多く所在しておりますが,近年は人材の確保という新たな問題が顕在化しております。就職フェアや企業訪問バスツアー等を通して,市内へのUJIターン就職を促進し,地元企業の人材確保を支援するとともに,定住につながる雇用対策に積極的に取り組んでまいります。
 
 第2点は, 農林水産業の振興であります。
 本年1月,さぬき市において,四国で初めてとなる家畜での高病原性鳥インフルエンザの発生が確認され,本市におきましても,情報収集や市内の養鶏農家への消毒用消石灰の配付など必要な対応を講じました。今後におきましても,県をはじめとする関係機関と連携しながら,正確な情報伝達および風評被害対策等に万全を期すとともに,発生の未然防止に努めてまいります。
 本市の農業については,経営規模が零細で兼業率が高く,水稲を中心に麦・野菜・果樹・畜産等を取り入れた複合経営,いわゆる香川型農業に取り組んでいるところであります。国が農政改革の動きを加速させる中,新たな制度にも的確に対応しつつ,本市特産の坂出三金時はもちろんのこと,JA香川県が重点品目野菜として作付を推進しているレタス・ブロッコリー等について,施設整備や優良種苗導入に対する助成等を実施し,高品質・高付加価値化を図ってまいります。また,農業従事者の減少に伴い,水路や農道等の土地改良施設の維持管理が困難となっている状況に鑑み,市費単独土地改良事業における補助率を引き上げ,小規模農業用施設の整備促進を図るとともに,耕作条件の不利な地域の解消,遊休地の減少に努めてまいります。
 水産業については,全国的に海域の環境悪化や温暖化による漁業資源の減少,漁業者の高齢化や後継者不足など,様々な課題を抱えております。豊かな漁場づくり,安心と生きがいのある漁業経営の振興に向け,引き続き,関係機関との連携を図りながら,稚仔(ちご)の放流等による漁業資源の確保に努め,あわび養殖事業に対する支援をはじめとした水産振興対策事業を実施するとともに,西浦漁港における物揚場の更新など,漁港施設の適切な維持管理に努めてまいります。

 第3点は, 商工業・サービス業の振興であります。
 商工業の振興については,坂出商工会議所が市内全事業者を対象に昨年実施したアンケート調査の結果を分析し,今後の産業振興策に生かすとともに,地域経済の基盤として,地域社会の発展に大きく貢献している地元中小企業のさらなる振興を図るため,中小企業振興基本条例の制定に向けた検討を進めてまいります。また,坂出商工会議所をはじめとする関係機関と連携しながら,本市での起業を支援するとともに,商店街等の中心市街地活性化に向け,商店街の魅力が向上するイベントや活性化に向けた活動等を支援してまいります。
 さかいでブランドについては,引き続き,さかいでブランド認定事業者連絡協議会と連携しながら,さらなる情報発信に努め,知名度向上を図るとともに,販売促進による産業振興および地域産業の活性化につなげてまいります。
 ふるさと坂出応援寄付(ふるさと納税)については,昨年度,実績のある専門業者への委託,クレジット決済の導入等により,寄付件数・金額共に大幅に増加し,大きな成果を挙げました。本年度においても,引き続き返礼品の充実等に取り組んだ結果,12月末時点で寄付金額が既に昨年度の2倍近い8千万円に達し,さらなる成果を挙げているところでございます。しかしながら,一方では,他の自治体においても,寄付金額の増額に向け様々な施策が展開されるなど,依然として全国で激しい競争が繰り広げられている状況に鑑み,他の自治体にはない魅力ある返礼品の充実を図るなど,より多くの方から応援をいただける方策に取り組んでまいります。
 私が特に力を入れてまいりました企業誘致については,平成23年の企業誘致条例の全面改正以降,企業立地促進助成金の交付に関連する新規常用雇用者数が累計284名に達するなど,着実に成果を挙げております。ふるさと納税同様,近隣自治体との誘致競争が激化している状況が続いておりますが,坂出北インターチェンジのフルインター化を見据え,陸海交通の要衝である本市の地理的優位性を生かし,関係機関との連携を図りながら,さらなる企業誘致に取り組んでまいります。

 第4点は, 観光の振興であります。
 本市では,「古のロマンのまち さかいで」と「芸術(アート)でまちおこし」,この2つのテーマを柱に,本市の豊かな歴史や文化を背景として,歴史的・文化的資産を生かしたまちづくりに取り組むとともに,市民の皆様が生の芸術に触れる機会を設けることで,文化芸術の振興およびにぎわいの創出を推進しております。新年度は,これら従来の取組に加え,冒頭でも申し述べました瀬戸大橋開通30周年記念事業の開催等を通じ,さらなる魅力発信と交流人口の拡大につなげてまいります。
 また,3年に1度開催されております瀬戸内国際芸術祭は,「海の復権」をテーマに,あえて都会の利便性とかけ離れた瀬戸内海の離島を舞台に開催される芸術祭であり,現在ではアジアやヨーロッパなど世界中から注目されております。新年度は,瀬戸内国際芸術祭2019の開催に向け,アート作品の制作はもとより,来場者や住民の満足度向上のための施策の検討や,運営組織の体制づくりに取り組んでまいります。


 以上,私の市政に臨む施策の大綱を申し述べました。
 新年度予算は,これまで以上に厳しい財源の中で編成することとなりました。国が掲げる地方創生という旗印のもと,地方行政は大きな変革期を迎えており,また,地方自治体を取り巻く社会経済情勢は,依然として予断を許さない状況が続いております。これからの市政運営におきましては,財政規律を維持しつつも,直面する課題に正面から向き合い,事業の選択と集中を徹底しながら,市民の皆様の期待と信頼に応えるべく,成果を挙げてまいらなければなりません。その意味におきましては,昨年,本市の人口動態が社会増へと転じたことは,1つの成果であり,文字通り,大きな転機となるものでございます。
 引き続き,本市の実情に応じた取組を着実に継続するとともに,この転機をさらなる飛躍への契機とするべく,あらゆる施策を効果的に組み合わせながら,市民の皆様が健やかに幸せに暮らせる「健幸のまちづくり」の取組をさらに推進してまいります。そして,市民の皆様に,ふるさと坂出の良さを,潜在能力を再認識していただきながら,市民の皆様と共働して,市民の皆様が夢と希望を持てるような「働きたい 住みたい 子育てしたい 共働のまち さかいで」の実現に向け,全力を傾注してまいります。
 何とぞ,皆様方のご理解とご協力,ご支援を賜りますよう心からお願い申し上げる次第であります。