ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ
市長のページ
市長発言
施政方針
市長への提言
市長交際費

施政方針

コスモス
印刷用ページを表示する 掲載日:2017年3月2日更新

 坂出市議会平成29年3月定例会の開会にあたり,新年度予算ならびに諸議案のご審議をお願い申し上げるのに先立ち,新年度における施策の大綱と私の所信の一端を申し述べ,議員各位ならびに市民の皆様のなお一層のご理解とご協力をお願い申し上げる次第であります。

 本市は,昨年度に人口減少の克服と地域活力の向上に向け「坂出市まち・ひと・しごと創生総合戦略」を,また,市政の最上位の方針であり,まちづくりの最も基本的な指針となる「坂出市まちづくり基本構想」を策定いたしました。まさに,これから進むべき道筋が示されたところでございます。本格的な人口減少・少子高齢社会の到来により,地方を取り巻く環境は依然として厳しく,時代の先行きは不透明でありますが,市制施行75周年という節目の年を迎えるにあたり,基本構想,そして総合戦略という羅針盤を手に,「働きたい 住みたい 子育てしたい 共働のまち さかいで」の実現に向け,これまでの成果と現状の課題を踏まえつつ,引き続き,本市の実情に応じた取組を着実に推進してまいります。

 本市ではかねてより,企業誘致をはじめとした様々な施策の展開により,「働くまち」として一定の成果を挙げてまいりました。さらには,本市独自の保育料の負担軽減策に加え,新年度より,坂出中央幼稚園における幼稚園給食や,地域が抱える課題を地域ぐるみで解決する仕組みづくりを見据えたコミュニティ・スクール設置研究事業の実施など,「子育てしたいまち」の実現に向けましても,着実に歩を進めているところでございます。これまでに取り組んでまいりました成果,そして,「働くまちだが住むまちではない」という,本市の現状分析において示されました厳しい現実と現状の課題を念頭に,新年度は,「住みたいまち」の実現を最重要課題と位置付け,「まちなか再生」と「住みやすい環境づくり」に向け,諸施策を総合的に展開してまいります。

 「住みたいまち」の実現につきましては,本格的な人口減少社会を迎える中,中心市街地において都市機能を確保するとともに,中心市街地と地域の拠点が公共交通ネットワークで連携された,暮らしやすく持続可能なまちづくりの実現に向け,基本計画となる立地適正化計画の策定作業を進めているところでございます。また,本市の中心市街地は,様々な公共施設や文教施設等が集積し,生活の利便性が非常に高い地域でありますが,住宅密集地は狭隘な道路によって構成されており,災害時には家屋倒壊や延焼の拡大等が懸念されております。こうした状況を踏まえ,密集市街地の環境整備を進めることにより,まちなかの防災力の強化と中心市街地の活性化を図り,利便性の高さを生かした「まちなか再生」を推進してまいります。
 密集市街地の環境整備に向け,そして,安全で安心な地域社会の実現のため,避けて通れないのが空き家対策であります。本市では,市内全域における空き家の状況を把握し,今後の施策に反映させるため,本年度に実態調査を実施いたしました。新年度は,その調査結果を分析した上で,倒壊等の危険性が高い空き家への対策に加え,利活用を含めた総合的かつ計画的な空き家対策を推進し,市民の皆様が安全で安心して暮らすことのできる魅力あるまちづくりに努めてまいります。
 本年度より開始いたしました「まちなか中高層共同住宅建設促進事業」につきましても,民間活力の導入を促進しつつ,まちなか居住を推進し,中心市街地の活性化を図る取組でございまして,交通利便性をはじめとした本市の有する潜在能力を踏まえますと,新年度以降,その効果が表れてくるものと確信いたしております。
 また,私が全力を傾注してまいりました坂出北インターチェンジのフルインター化は,「働くまち」としての強みをさらに向上させるとともに,「住みたいまち」の実現にも大きく寄与するものでございます。本年度は,調査・概略設計業務を行い,坂出北スマートインターチェンジ準備会における検討など,事業採択に向けた準備を進めてまいったところでございまして,新年度は,国に実施計画書を提出し,早期の事業化を目指してまいります。

 「住みやすい環境づくり」につきましては,その実現に向け,まず取り組まなければならないのが,市民の皆様の健康づくりであります。新市立病院の開院による医療体制の充実をはじめとして,これまでにも様々な施策を展開してまいりましたが,人口減少とともに高齢化が進む社会におきましては,健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間,いわゆる健康寿命を延ばすことが重要であることから,市民の皆様一人ひとりがいきいきと健康に暮らせるよう,「健康のまちづくり」を推進してまいります。
 数年前より進めてまいりましたラジオ体操普及事業は,市民の皆様の自主的な,まさに市民共働による取組でございまして,当初は小さな試みであったものが,今では大きく,そして定着しつつあります。新年度は,これらの取組をさらに発展させていくとともに,市制施行75周年記念事業として,5年ごとに開催しております市民体育祭や,特別巡回ラジオ体操・みんなの体操会の開催等を通じ,市民の皆様の健康意識の醸成を図ってまいります。さらに,整備を進めております公園の健康遊具等を活用し,市民の皆様が健康で元気に暮らせる環境づくりを進めてまいります。
 同様の取組は,今や全国に広がりつつあります。先月20日には,健康づくりだけでなくコミュニティ活動やまちづくり等を含む総合的な取組により,住民が健やかで幸せに暮らせる地域社会である「健幸都市」を実現するため,本市を含む全国80の自治体ならびに関係組織が参画する「日本健幸都市連合」が発足いたしました。今後は,本市独自の取組に加え,思いを同じくする全国の自治体や関係組織との連携により,市民の皆様の健康増進を図ってまいります。
 また,本市では,「認知症総合支援事業」について他の自治体に先行して行っているところでございますが,市民の皆様が,この住み慣れた「ふるさと坂出」で生涯を通して自分らしい暮らしができるよう,引き続き,医療・介護・生活支援等を一体的に提供する地域包括ケアシステムの構築を推進してまいります。新年度は,「在宅医療・介護連携推進事業」として,坂出市医師会に委託し,在宅医療と介護の連携を図る拠点として,新たに「坂出市医師会在宅医療・介護連携支援センター」を設置いたしますとともに,「認知症総合支援事業」「地域ケア会議推進事業」「生活支援体制整備事業」の充実・強化を図ってまいります。介護サービスの基盤整備にとどまらず,高齢者が健やかに自分らしい暮らしを実現できる長寿社会の確立に向け,市民の皆様や関係団体,事業者,行政等がそれぞれの役割を担いながら,相互に連携し,各種事業を推進してまいります。

 本格的な人口減少社会を迎え,各自治体が特色ある施策を掲げるなど,激しい都市間競争が繰り広げられる昨今,これからの市政運営におきましては,人口減少の克服に向けた各種施策を推進するとともに,いかに独自性を発揮して他市町との差別化を図り,交流人口を拡大していくかが,地方創生の鍵となります。
 本市では,イベント等を企画・実施する団体に事業費を補助する「にぎわい創出事業補助金制度」により,市民共働による取組が,演劇や音楽をはじめとした多種多様な文化・芸術事業という形で具現化され,さらに大きく花開きつつあります。本年度は,これまでの成果を踏まえ,国の地方創生加速化交付金を活用し,「まちなか」を舞台に「瀬戸フィルハーモニー交響楽団のコンサート」や「まちかどアート~逃げた動物園~」,「現代サーカス・人形浄瑠璃公演」など,芸術作品に演劇や音楽,サーカス等が融合した新たなアートイベントを切れ目なく実施し,にぎわいの創出・交流人口の拡大に取り組んでまいりました。 
 これらは,決して一朝一夕に実現できるものではなく,「にぎわい創出事業」を契機として,市民発の,市民共働による多種多様な文化・芸術事業が行われてきた基盤があるからこそ実現できたものであり,この市民共働から生まれた本市の独自性こそが,まさに「芸術(アート)でまちおこし」であります。
 新年度は,市民の皆様が良質で親しみやすい文化・芸術に接することで,地域文化の振興を図れるよう,「演劇大学inさかいで」をはじめとした従来の事業に加え,本市に縁のある能「松山天狗」の公演などを実施するとともに,市民美術館におきましては,これまでの歴史を踏まえつつ,新しい美術館のスタイルを追求し,「ギャラリーライブコンサート&文化講座事業」など,幅広い世代を対象とした企画展を開催してまいります。
 本市では,豊かな歴史や文化を背景として,市民の皆様に郷土愛を再認識していただけるよう,「古(いにしえ)のロマンのまち さかいで」をテーマに掲げ,文化と芸術の薫り高い本市の魅力をさらに高める取組を推進しているところでございますが,そこに市民共働による「芸術(アート)でまちおこし」を加え,2つのテーマの相乗効果を生み出すことで,新たな魅力発信と付加価値の創造につなげてまいります。

 以上のような認識と決意に基づき,まちづくり基本構想に掲げる6つの基本目標を着実に推進し,市民の皆様の期待と信頼に応えるべく,「働きたい 住みたい 子育てしたい 共働のまち さかいで」の具現化に向け,全力を傾注してまいります。
 基本目標の推進にあたり編成いたしました新年度予算は,厳しい財政状況の中,「住みたいまち」の実現に向け,事業の選択と集中による財源の重点配分に努め,防災対策経費への重点配分を図り,安全で安心なまちづくりを推進するとともに,人口減少の克服と地域活力の向上を実現するべく,一般会計で,226億3,880万円計上いたしました。
 一方,特別会計では,166億8,528万1千円,企業会計としては,病院事業会計で,62億7,778万6千円,水道事業会計では,22億8,982万2千円計上いたしました。

 以下,その主な施策の大綱について申し述べます。


 第1の目標は, ~ すべての人がいきいきと輝くまちづくり ~ 【自立・信頼】
であります。

 その第1点は, 市民参加によるまちづくりであります。
 人口減少の克服と地域活力の向上を実現するには,行政の力だけではおのずと限界があり,さらなる市民参加,市民共働の取組が必要不可欠となってまいります。
 本市で開催しております各種行事等につきましては,様々な団体,またそれらに関係する方々との共働のもとに運営,実施しているところでございまして,私が掲げております市民参加,市民共働の理念が,着実に浸透しているものと実感いたしております。特に自治会は,地域住民と行政との橋渡しとなる重要な役割を担っておりますことから,ますます多様化する住民ニーズに即応し,市民共働を基調とした市政運営を推進していくため,引き続き,財政的支援を継続するとともに,中央地区の皆様にとって長年の念願でありました,地域活動の拠点施設となる(仮称)中央地区集会所の実施設計を行います。
 また,市民共働の具体的施策として創設いたしました「出前市役所」では,職員が各地区の会議等に出席し,地域の課題解決やにぎわい創出に必要な情報提供に努めるとともに,地域の方々の生の声に耳を傾け,意見交換を行い,各地域の課題の把握等に当たるなど,様々な活動を展開しております。今後とも,市民の皆様と顔の見える関係を構築する中で,地域が主体となったまちづくりを推進してまいります。

 第2点は, 多様な連携の推進であります。
 冒頭でも申し述べましたとおり,本格的な人口減少社会を迎え,激しい都市間競争が繰り広げられる中,独自性を発揮して他市町との差別化を図ることは重要でございますが,一方で,広域連携による相乗効果が期待できる分野において,積極的に他の自治体との連携を図ることは,地方創生の大きな要素の1つであります。本市では,百十四銀行や香川大学等と包括的連携・協力に関する協定を,また,四国電力をはじめとする様々な事業者・団体と災害時の協力に関する協定を締結するなど,多様な主体との連携を図ることにより,本市の活性化および各種課題の解決に向けた取組を推進しております。
 昨年12月には,坂出三金時をはじめとした本市の素晴らしい地場特産品を広く発信していくため,大阪府泉佐野市と「特産品相互取扱協定」を締結いたしました。泉佐野市は関西国際空港連絡橋の玄関口,本市は瀬戸大橋の四国側玄関口という共通点,拠点性を生かし,今後,両市の特産品について相互の地域から広く情報発信してまいります。さらに,この協定を契機として,泉佐野市が協定を締結しております他の10市についても,新たな協議会等の設置・活動を通じて連携してまいりますとともに,全国の様々な自治体との連携を模索するなど,地方創生に向けた広域連携の取組をさらに深めていきたいと考えております。
 県内水道の広域化については,市民の皆様に安全で高品質な水道水を将来にわたり安定的に供給するため,本年度から参加しております香川県広域水道事業体設立準備協議会での協議を踏まえ,平成30年4月からの広域企業団への円滑な移行に向け,鋭意準備を進めてまいります。

 第3点は, 行財政運営の効率化と健全財政の確保であります。
 本市では,平成3年以降,地方分権の進展に伴い事務事業が増大する中,機構改革や民間委託等を実施しながら,職員数および職員給与の適正化に努めてまいりました結果,総人件費の抑制について一定の成果を挙げ,これらの取組により生み出された財源は,新たな施策の展開や市民福祉の向上等に活用してまいりました。今後におきましても,市民ニーズの多様化等に伴い事務事業の増加傾向が続くと見込まれますが,適正な定員管理を行うとともに,職員個々のスキルアップ,適材適所の人事配置,女性職員の積極的な登用などにより組織を活性化させ,安定して良質な行政サービスの提供に努めてまいります。

 第4点は, 男女共同参画社会の形成であります。
 男女共同参画社会とは,男女が自らの意思に基づき,個性と能力を十分発揮できる多様性に富んだ豊かで活気ある社会であります。本市では,平成23年に「男女がともに認め合い,輝き,ともに創るまち」を基本理念とした「坂出市男女共同参画計画」を策定し,昨年には計画策定から5年が経過したことに伴う見直しを行い,男女共同参画社会の実現に向け着実な推進を図っております。
 今後とも,各種審議会や委員会における女性委員の登用や本市における女性管理職の登用など,女性の活躍を推進していくとともに,だれもが働きやすい労働環境の整備や仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)の実現に向け,行政として率先して取り組んでまいります。また,男女共同参画社会の実現に向けては,各分野の皆様と行政が共働した取組が不可欠であることを踏まえ,家庭,学校,職場,地域等あらゆる場において,男女共同参画に関する正しい理解が広がるよう,坂出市男女共同参画委員会や関係機関との連携を図りつつ,普及啓発に努めてまいります。

 
 第2の目標は, ~ 安全で環境に優しく持続可能なまちづくり ~ 【安全・環境】
であります。

 第1点は, 防災体制の強化・充実であります。
 近い将来に発生が危惧される南海トラフ巨大地震,また,台風や集中豪雨による水害や土砂災害等に備え,危機管理体制の強化に重点を置き,職員の防災訓練を継続して実施するとともに,旧坂出東部有線事務所を改修し新たな備蓄倉庫として整備するなど,引き続き,防災体制の実効性向上に努めてまいります。
 昭和32年に建設されました市役所本庁舎は,耐震性の不足や設備の老朽化に加え,ユニバーサルデザインや情報化への対応の限界など様々な課題を抱えていることを踏まえ,新庁舎建設に向け,「安全と安心の確保」「市民サービス機能の充実」「経済性と環境への配慮」,この3つを基本方針として,基本設計および実施設計を行ったところであります。大規模災害が発生した際に十分な防災性能を発揮し,市民の皆様が安心して利用できる庁舎として整備するため,平成32年度の竣工に向け,新年度より建設工事に着手してまいります。
 地域防災力の向上については,市民一人ひとりの防災意識を高める「自助・共助」の啓発が重要であることを踏まえ,防災講話や訓練のほか,広報誌・インターネット・ラジオ等各種媒体を活用し,引き続き地域での防災意識の啓発に努めていまいります。また,自主防災組織の強化を図るため,活動費や資機材等購入費に対する補助を継続するとともに,リーダーの育成や防災士資格取得者に対するフォローアップを目的とした研修を実施するなど,地域防災の能力・態勢を醸成してまいります。
 海岸保全施設については,香川県地震・津波対策海岸堤防等整備計画に基づき,津波による被害を軽減・防止するため,東運河地区において,本年度に実施いたしました現地調査および設計業務に基づき工事に着手するなど,地震・津波対策整備を着実に進めてまいります。また,災害発生時には,緊急物資の輸送や危機管理対応等の業務を継続し,低下した物流機能を早期に回復させる必要があります。このことを踏まえ,港湾利用関係各機関等が連携して効率的な災害対応を行うことで港湾機能を継続することにより,背後圏の暮らしや産業機能を迅速に復旧することを目的として,本年度に坂出港事業継続計画(坂出港BCP)を策定しており,新年度は,計画の実効性向上に向け,情報伝達訓練等を実施いたします。
 学校施設については,すべての幼稚園,小・中学校において,県内他市に先駆けて,平成23年度末までに構造体の耐震化工事を終え,非構造部材の耐震化についても,平成26年度末までに屋内運動場の天井撤去を終えており,現在,外壁等の耐震化に取り組んでいるところであります。新年度は,東部小学校南校舎西,川津小学校北校舎西・南校舎および岩黒小・中学校校舎の外壁等の耐震化を実施するなど,引き続き,安全で安心な教育環境の整備に努めてまいります。
 上水道の整備については,老朽鋳鉄管更新事業等の配水管整備事業をはじめ,府中ポンプ場および鴨川浄水場の緩速ろ過池系施設の更新・耐震化事業など,引き続き水道施設の耐震化事業を実施し,強靭な水道施設の整備を推進してまいります。
 消防力の強化については,各種災害に対応するため,消防本部配備の消防ポンプ自動車,高規格救急車,救助資機材および消防団配備の小型動力ポンプ,小型動力ポンプ積載車を更新してまいります。また,県内初の女性分団として創設いたしました本市消防団女性分団について,本年9月に秋田県で開催されます全国女性消防操法大会出場に対し支援するなど,引き続き,消防職員および消防団員の知識や技能,災害現場での対応能力の向上を図り,市民の皆様の安全・安心を確保してまいります。

 第2点は,環境保全と環境衛生の充実であります。
 本市のごみ処理サイクルの基幹施設でありますリサイクルプラザおよび坂出環境センターについては,計画的に修繕等の対応を行うなど,適切な維持管理に努めてまいります。
 また,国内外の現状等を踏まえ,昨年度に改定いたしました「坂出市環境基本計画」に基づき,総合的かつ計画的な環境施策に取り組んでまいりますとともに,引き続き,自然エネルギーを有効活用するための住宅用太陽光発電システムや合併処理浄化槽の設置に対する補助を継続するなど,市民の皆様の快適な生活環境の確保と循環型社会の実現に向けた取組を推進してまいります。

 第3点は, 交通安全の推進であります。
 香川県は,毎年,人口当たりの交通事故死者数が全国ワースト上位に位置しておりますが,昨年は特に急増し,10月には早くも前年の死者数を上回る緊急事態となりました。本市におきましても,昨年は前年の死者数を超える厳しい状況となり,その大半が高齢者でありました。
 こうした状況を踏まえ,主要幹線道路が結節する交通の要衝である本市としましては,交通事故防止を図るため,坂出警察署や交通安全協会,交通安全母の会等の関係機関・団体等と,より一層連携を密にし,交通安全教育や交通安全マナー向上を目的とした啓発活動・高齢者の交通安全対策等に取り組んでまいります。
 また,市内幹線道路,通学路などの危険箇所において,路面標示,カラー舗装,カーブミラー,道路照明灯,防護柵等の交通安全施設を整備するとともに,小学校周辺の歩道が整備されていない市道において,緑色等のラインを路面標示した路側帯,いわゆるグリーンベルトを計画的に設置するなど,総合的な交通安全対策を推進してまいります。


 第3の目標は, ~ 健康で安心して暮らせるまちづくり ~ 【安心・健康】
であります。

 その第1点は, 保健・医療の推進であります。
 国民健康保険および後期高齢者医療事業では,本年度より開始いたしました人間ドッグ助成事業を拡充し,受診する際の自己負担額のさらなる軽減と定額化を図ることにより,受診率の向上に努めてまいります。
 また,新生児聴覚検査について,難聴の早期発見と適切な支援ができるよう,公費負担を実施して無料とするとともに,胃がん検診についても,従来のエックス線検査に加え,内視鏡検査を実施することにより,疾病の早期発見に努め,市民の皆様の健康増進を図ってまいります。
 次に市立病院についてであります。
 市民の皆様の生命と安全・安心を守るため,必要な医療機器の整備など医療機能の向上を図るとともに,診療体制をさらに充実させるため,引き続き,産科医や脳神経外科医をはじめ医師・看護師等の人員確保に努めてまいります。特に医師の確保については,臨床研修医の受け入れを継続するとともに,今後とも香川大学医学部附属病院等に対して積極的に働きかけてまいります。
 また,本年度に策定いたしました「坂出市立病院改革プラン」にのっとり,病院経営の健全化を図り,院長をはじめ医師,全職員が一丸となって,それぞれの専門性を発揮しながら「チーム医療」を推進し,医療の質を高め,地域の中核病院として救急医療,急性期医療に対応するとともに,へき地医療や感染症医療についても公立病院としての役割を担ってまいります。

 第2点は, 介護・高齢者福祉の充実であります。
 新年度は,第6期介護保険事業計画の最終年度となることから,高齢者福祉計画とともに,平成30年度から32年度までの3ヵ年を計画期間とする第7期介護保険事業計画を策定してまいります。
 冒頭でも申し述べました「在宅医療・介護連携推進事業」については,医療と介護の両方を必要とする方が,「ふるさと坂出」で生涯を通して自分らしい暮らしができるよう,「坂出市医師会在宅医療・介護連携支援センター」を設置し,コーディネーターを配置するなど,在宅医療と介護サービスを一体的に提供する体制の構築を推進してまいります。「認知症総合支援事業」については,新たに「もの忘れ・けんしん」を実施し,認知症の早期発見につながる臨床心理士等によるスクリーニング検査や,認知症地域支援推進員による相談対応等を行うなど,早期診断・早期対応を軸とした,切れ目のない適切な医療・介護等の提供に努めてまいります。
 さらに,これまでの介護予防給付事業のうち,訪問介護および通所介護を介護予防・日常生活支援総合事業へ移行し,介護予防の推進を図ることにより,要支援者等の効果的かつ効率的な支援体制の構築に努めてまいります。
 また,地域社会の奉仕活動を行うなど,高齢化社会の重要な担い手である老人クラブについては,高齢者人口の増加に対し,クラブ数,会員数とも減少している現状を打開するため,新たに30人未満の小規模単位老人クラブへも助成を行うことにより,クラブ数,会員数の増加を図るとともに,老人クラブ活動の活性化を促進してまいります。

 第3点は, 児童福祉・子育て世代への支援の充実であります。
 昨年4月に林田町に開設いたしました「さかいで子育て支援センター(愛称 まろっ子ひろば)」については,市民の皆様のご好評を得まして,当初の想定を上回る利用実績を挙げております。新年度は,さらに一時預かり事業を実施するなど,多様なニーズに対応した子育て支援の充実に努めてまいります。
 また,本年4月より,教育・保育を一体的に行う,市内初の認定こども園へ移行する坂出一高幼稚園について,園の運営を支援するとともに,平成30年度からの移行を予定しておりますルンビニ幼稚園についても,国・県の補助制度等を活用し必要な施設整備を支援するなど,子育て環境の充実に努めてまいります。

 第4点は, 障がい者(児)福祉の充実であります。
 「坂出市障がい者福祉計画および第4期障がい福祉計画」に基づき,引き続き,障がい福祉施策を総合的かつ計画的に推進するとともに,「住み慣れた地域で共に豊かに安心してすごせるまち さかいで」の基本理念に沿い,障がいの有無にかかわらず,誰もが人格と個性を尊重し合う共生社会の実現を目指してまいります。
 障がい者の重度化・高齢化や「親亡き後」を見据え,宇多津町・綾川町と連携して地域生活支援拠点事業を実施し,相談・緊急対応等の必要な機能を備えた地域生活を支援する体制を整備いたします。

 第5点は, 人権尊重社会の構築であります。
 人権は「人の命」そのものであると同時に,「人間が人間らしく幸せに生きる権利」であり,社会の根幹をなすものであります。同和問題をはじめとして,いじめや虐待,インターネット上での人権侵害,ヘイトスピーチの横行など様々な課題が存在し,深刻な社会問題となっている現状を受け,国においては,昨年,障がい者差別解消法,ヘイトスピーチ解消法,部落差別解消推進法を施行するなど,課題解決に向けた取組を着実に進めております。
 本市におきましても,「坂出市人権尊重のまちづくり条例」に基づき,すべての人の人権が尊重される社会の実現に向け,鋭意取り組んでいるところでございますが,今後,人権教育・啓発の果たす役割はさらに重要になるとの認識に立ち,家庭,学校,職場,地域等あらゆる場において人権尊重意識の普及が図られるよう,人権教育・啓発を積極的に推進するとともに,関係機関との連携のもと人権相談業務の充実に努め,すべての行政施策の根底に人権が関わっていることを認識する中で,市民一人ひとりの人権が平等に尊重されるまちづくりを推進してまいります。

 
 第4の目標は, ~ 未来を拓く力をはぐくむまちづくり ~ 【教育・文化】
であります。

 その第1点は, 幼児期・学校教育の充実であります。
 「未来を拓く力をはぐくむ人づくり」を基本理念に,確かな学力,豊かな心,健やかでたくましい体を育成するとともに,夢に向かって挑戦するチャレンジ精神と「ふるさと坂出」を誇りに思う心をはぐくんでいくことを目標として,子どもたちにとって魅力ある学校,地域や保護者から信頼される学校づくりを積極的に推進してまいります。
 小学3・4年生外国語研究指定校事業については,グローバル社会に対応した教育を一層推進していくため,また,新学習指導要領により平成32年度から小学3・4年生に「外国語活動」が導入されることを踏まえ,本格的な導入の前に研究指定校を市内全校に拡大し,「外国語活動」の指導方法の在り方を先行研究いたします。
 新年度より新たに実施するコミュニティ・スクール設置研究事業については,保護者や地域住民の力を学校運営に生かし,さらには地域が抱える課題を地域ぐるみで解決する仕組みづくりに向けた「地域とともにある学校づくり」の推進について,先進地の導入事例や実際の運営状況等を調査研究してまいります。そのため,小・中学校各1校を研究指定校として学校運営協議会を設置し,学校における地域との連携・協働体制を組織的・継続的に確立するべく,その活動内容を市内各校での取組に反映していくことにより,本市におけるコミュニティ・スクール導入の円滑化を図ってまいります。
 食育については,学校給食会への補助金を増額するほか,子どもたちが豊かな人間性をはぐくみ,生きる力を身に付けていくため,また,保護者の皆様からのご要望を踏まえ,新年度より坂出中央幼稚園において幼稚園給食を先行実施するとともに,他の園においても早期に開始し,食育の充実および保護者の皆様の負担軽減を図ってまいります。
 さらに,教育内容の充実を図るため,特別支援教育においてタブレット型情報端末を導入するモデル事業を新たに実施するとともに,通常学級に在籍する支援を要する幼児・児童・生徒への教育支援のため,特別支援教育支援員の配置を継続してまいります。

 第2点は, 生涯学習・スポーツの充実であります。
 生涯スポーツ社会の実現を目指し,市民の皆様が「いつでも,どこでも,だれもが,いつまでも」健康で心豊かな生活が営めるよう,スポーツに親しめる機会の確保と環境の整備を行い,地域に根ざした「体力づくり」と「健康づくり」の推進に努めてまいります。
 新年度は,市制施行75周年記念事業として,5年ごとに開催しております市民体育祭を番の州球場で,特別巡回ラジオ体操・みんなの体操会を市立体育館で開催いたしますほか,市民相互の親睦と体力づくりを目指し,本年度に初めて実施いたしましたふるさと坂出スポレク大会についても,引き続き開催してまいります。
 本市の特徴的な取組の1つであります「カヌーのまち さかいで推進事業」については,新たにカヌー競技の専任指導員を配置し,競技人口の拡大と競技力の向上を図るとともに,2020年東京オリンピック・パラリンピック事前合宿の誘致や2022年全国高等学校総合体育大会四国地区開催におけるカヌー競技の実施に向け,県とともに競技場の改修やトレーニング施設の整備を進めてまいります。
 青少年を対象とした野外活動施設については,本年度に旧王越小学校の改修整備工事を行ったところでございまして,新年度より,「王越宿泊型野外活動施設 交流の里 おうごし」を開設いたします。
 大橋記念図書館については,地域のボランティア活動の支援に努めるなど,市民の皆様との共働を一層推進してまいりますとともに,坂出市子ども読書活動推進計画に基づき,家庭・地域・学校との連携を促進し,すべての子どもが,いつでも,どこでも本との出会いができる環境の整備に努めてまいります。
 また,地域における学習活動や文化活動の拠点となる公民館の改修等を実施するとともに,地域の人材,組織,施設等を活用し,地域全体で子どもを育て見守る意識の醸成を図り,家庭教育の重要性の啓発に努めてまいります。

 第3点は,文化の継承と創造であります。
 「古のロマンのまち さかいで」のさらなる進展に向け,地域の文化振興の資源となる歴史遺産や文化財の保護と活用に努めるとともに,文化施設である市民美術館,市民ホール,万葉会館などを活用して,特色ある地域文化・芸術の創造を図ります。
 本市は,かつて「国府」が所在していた地域が特定できる全国でも数少ない自治体の一つであります。この歴史遺産である「国府」を後世に継承するとともに,歴史・文化を通した魅力発信につなげるべく,現在,讃岐国府跡の史跡指定に向けた取組を進めております。引き続き,国府跡の特徴を知るうえでも重要性の高い開法寺跡について,伽藍配置や個々の建物構造の解明に向け,発掘調査を進めるとともに,出土遺物との照合等を実施するなど,県と協力して国の史跡指定を目指してまいります。
 また,本市では,名誉市民であり,元日本棋院総裁ならびに理事長を歴任された故津島寿一氏の功績と遺徳をしのんで,長年にわたり「津島寿一杯囲碁まつり」が開催されておりますほか,「子ども囲碁名人戦」の創設,民家を活用した「子ども囲碁道場」の開設など,様々な取組が実施されております。新年度は,市制施行75周年記念事業として,囲碁を通じて地域振興を目指す自治体が集まり,地域の特性を生かしたまちづくりについて意見交換や交流等を行う「囲碁サミット2017inさかいで」を開催いたします。

 第4点は, 人権・同和教育の推進であります。
 学校教育においては,日常生活において人権尊重の意識が児童・生徒の行動や態度に自然と表れるような「人権感覚」を養うための啓発活動と教育活動の推進に努めるとともに,学習機会の充実と参加体験型の学習プログラムの研究および普及に努めてまいります。
 また,「人権・同和教育は人間教育の原点である」との認識のもと,教職員研修の充実を図り,人権・同和教育に関する指導者の育成に努めてまいります。

 第5点は, 国際交流の推進であります。
 新年度は,7月下旬から8月上旬にかけ,第15回目となる姉妹都市米国サウサリート市からの短期留学生を受け入れ,ホームステイや市民参加型の各種プログラムを実施いたします。
 また,新年度より外国語講座を新たに開始するなど,異文化理解イベントや国際理解講座等の啓発事業および在住外国人支援事業を実施する坂出市国際交流協会の活動を支援するとともに,市民参加による国際交流事業を実施し,地域の国際化および多文化共生社会の実現を目指し,諸外国との相互理解と友好親善に努めてまいります。


 第5の目標は, ~ 快適な都市環境を実感できるまちづくり ~ 【快適・憩い】
であります。

 その第1点は, 都市基盤の整備であります。
 道路交通網の整備については,市道や生活道路の整備を着実に進めるとともに,外部委託による道路パトロールを実施するなど維持管理に努め,既存ストックの有効活用を図ります。また,橋梁長寿命化修繕計画に基づき計画的に橋梁修繕工事を実施し,安全で快適な道路交通環境の確保に努めてまいります。
 坂出駅の北口に位置し,中心市街地の東西交通軸である京町線については,幹線道路と鉄道との交通結節機能の強化や,近隣商店街と一体となったにぎわいのある空間の創出を目的に整備を進めているところでございまして,これからのまちづくりの基盤施設としてさらなる機能強化を図るため,坂出駅北口駅前広場の拡張再整備も進めてまいります。また,円滑な交通の確保と良好な市街地の形成に向け,福江松山線における新たな区間の整備に着手するとともに,室町谷内線の整備を行います。
 港湾の整備については,船舶の大型化に対応し物流の効率化を図るため,事業の早期完成に向け,引き続き,東運河地区における岸壁改良工事を実施いたします。
 公共下水道の汚水整備については,県道富士見町線拡幅箇所のほか,久米町および富士見町地区を中心に整備を進め,健康で快適な生活環境の確保と公共用水域の水質保全に努めてまいります。また,雨水整備については,富士見町線拡幅に合わせて,西部雨水幹線を整備し,浸水対策の強化を図ってまいります。

 第2点は, 都市環境の整備であります。
 公園施設については,市民の皆様に子育てや憩いの場として安心して利用いただけるよう,老朽化した遊具の改修や照明灯の整備等を行ってまいります。
 緑化の推進については,「緑のフェスティバル」や「花と緑のオータムフェア」を引き続き実施し,苗木の無料配布等を通じて緑化の啓発活動を推進するとともに,坂出市花と緑のまちづくり推進協議会のご協力をいただきながら,地域・民間事業者・行政が一体となって,花と緑に満ちたまちづくりに努めてまいります。
 また,県が管理する坂出緩衝緑地については,本年度に設置した本市政策提案プロジェクトチームが,「緑を生かした坂出緩衝緑地の活用策」を検討しており,本年1月には東京都内の先進自治体等への視察を行うなど,今月末の提案書の提出に向け,精力的に研究,検討を重ねております。新年度は,この提案をもとに,県など関係機関と協議しながら,隣接する公園も含めた既存の緑地帯の有効利用に取り組んでまいります。

 第3点は, 情報化の推進であります。
 新年度より,社会保障・税番号制度の施行に伴い取得できる個人番号カードを利用して,全国のコンビニエンスストアで住民票等の各種証明書の交付を受けることができるコンビニ交付システムの運用を開始し,市民の皆様のさらなる利便性向上を図ってまいります。
 また,外部からの攻撃に対するシステム全体の強靭性の向上を図るなど,引き続き,市民の皆様の個人情報の保護や情報セキュリティ対策の強化を徹底いたします。


 第6の目標は, ~ 元気とにぎわいのあるまちづくり ~ 【魅力・活気】
であります。

 その第1点は, 移住・定住の促進であります。
 市内には,元気で魅力的な企業が数多く所在しております。引き続き,ふるさと坂出就職支援センターや就職フェア,企業訪問バスツアーなど,既存企業の人材確保のみならず,市内へのUJIターン就職を促進し,定住につながる雇用対策に積極的に取り組んでまいります。
 また,市内の民間賃貸住宅に居住する新婚世帯に対する家賃補助制度については,本年度で事業期間が終了となりますが,若者の市内への移住・定住に一定の効果を発揮していること等を踏まえ,新年度以降も事業を継続してまいります。

 第2点は, 農林水産業の振興であります。
 政府は,農業競争力強化支援法案をはじめとして,今国会に農政改革関連で8法案を提出するなど,農政改革の動きを加速させております。このような状況の中,本市特産の坂出三金時はもちろんのこと,県内有数の産地へと成長しているオリーブや,JA香川県が重点品目野菜として作付を推進しているレタス・ブロッコリー等について,引き続き,生産基盤の整備や作物の高品質・高付加価値化を図ってまいります。また,イノシシ等の有害鳥獣による農作物被害についても,防止対策の支援を行うなど,関係団体と連携して取組の強化を図ってまいります。
 水産業については,全国的に海域の環境悪化等による漁業資源の減少や漁業者の高齢化,後継者不足の問題などが指摘されております。本市としましては,豊かな漁場づくり,安心と生きがいのある漁業経営の振興に向け,関係機関と連携を図りながら,稚仔(ちご)の放流等による漁業資源の保護に努めるとともに,調査の結果,老朽化のため早急な改善の必要性が判明した西浦漁港の物揚場を整備するなど,漁港施設の適切な維持管理に努めてまいります。さらに,漁業生産の安定・向上を図るため,引き続き,あわび養殖事業に対する支援をはじめとした水産振興対策事業を実施してまいります。
 情報発信については,首都圏のみならず,宮城県や新潟県など全国各地において,香川県農業協同組合や生産者と連携したトップセールスを行うことにより,本市の素晴らしい特産品の知名度向上と販路拡大に努めてきたところであります。今後におきましても,私自身が先頭に立ってトップセールスを行うとともに,泉佐野市と締結いたしました「特産品相互取扱協定」を活用しながら,本市特産品の情報発信,ひいては本市の農林水産業の振興を図ってまいります。
 さらに,農業委員会法の改正を受け,新たに農地等利用の最適化の活動を行う「農地利用最適化推進委員」を委嘱し,既存の農業委員との連携を図りながら,これまで以上に担い手への農地集積・集約化,耕作放棄地の発生防止・解消等に積極的に取り組んでまいります。

 第3点は, 商工業・サービス業の振興であります。
 商店街については,商業機能の郊外分散化,経営者の高齢化や後継者不足等により,全国的に空き店舗の増加が問題となっております。本市としましては,まちなか中高層共同住宅建設促進事業による需要の喚起のほか,京町線の整備により,坂出駅に近接するという本市商店街の立地性を生かすなど,総合的なまちづくりの視点から,坂出商工会議所や商店街連合会等の関係機関とも連携し,活性化に向けた取組を推進してまいります。
 「さかいでブランド」については,引き続き「さかいでブランド認定事業者連絡協議会」と連携し,市内外に向けて積極的に情報発信し,知名度向上を図るとともに,販売促進による産業振興および地域産業の活性化に努めてまいります。
 ふるさと坂出応援寄付(ふるさと納税)については,実績のある専門業者に委託し,クレジット決済を導入するとともに,返礼品を約100品目に増やすなど,様々な工夫に努めてまいりました結果,本年度の寄付金額は,12月末時点で既に昨年度の8倍近い4千万円に達し,大きな成果を挙げております。なお,他の自治体におきましても,寄付金額の増額に向け様々な施策が展開されるなど,全国で激しい競争が繰り広げられている状況に鑑み,引き続き,より多くの方から応援をいただける方策に取り組んでまいります。
 人々が安心して生活を営むためには,安定した雇用が不可欠であることを踏まえ,私が特に力を入れてまいりました企業誘致については,企業立地促進助成金をはじめとする様々な取組の結果,着実に成果を挙げており,番の州臨海工業団地におきましては,新たに2社の立地が決定したところであります。ふるさと納税同様,近隣自治体との誘致競争が激化している状況ではありますが,陸海交通の要衝である本市の地理的優位性を生かし,引き続き,関係機関との連携を図りながら,さらなる企業誘致に取り組んでまいります。

 第4点は, 観光の振興であります。
 新年度は,市制施行75周年記念事業として,「さかいで大橋まつり」や「坂出天狗まつり」などの既存のイベントに加え,本市をPRする新たなイベントを市民共働で開催してまいります。
 かつて塩田開発により栄えた本市の古き良き時代を写真や映像で紹介・展示する「坂出今昔展」を中央公民館で開催し,市民の皆様に郷土愛を再認識していただくとともに,本市の一大イベントである「さかいで大橋まつり」の前身であり,かつて市民の皆様が慣れ親しんだ正調な「坂出みなとばやし」に合わせて踊り,商店街を練り歩いた「さかいで港まつり」を5年ぶりに開催し,商店街連合会青年部主催の「第4土曜デー」や塩を固めて作った彫刻「ソルトアート」の公開を併せて実施することで,港で栄えた本市の市制施行75周年にふさわしいまつりとしてにぎわいを創出いたします。
 また,テレビ番組「開運!なんでも鑑定団」の市民ホールでの公開収録のほか,金剛流による能「松山天狗」の公演を実施いたします。本市では「古のロマンのまち さかいで」をテーマに掲げ,6人の歴史的偉人を主軸に,歴史的・文化的資産を生かしたまちづくりに取り組んでおりますが,この「松山天狗」は,6人の偉人のうちの2人,崇徳上皇と西行法師が登場人物となり,保元の乱に敗れて讃岐国松山に配流され,崩御された崇徳上皇の心境を描いた,本市に縁のある能であります。
 冒頭でも申し述べましたが,「古のロマンのまち さかいで」と「芸術(アート)でまちおこし」,この2つのテーマを柱に,本市の豊かな歴史や文化を背景として,市民の皆様に郷土愛を再認識していただくとともに,市民共働によるにぎわい創出に取り組んでまいります。

 以上,私の市政に臨む施策の大綱を申し述べました。
 新年度予算は,非常に厳しい財源の中で編成することとなりました。人口減少の克服と地域活力の向上に向けた取組は,まだ始まったばかりでありますが,急激な少子高齢化の進展に伴う本格的な人口減少社会の到来とともに,社会保障施策や経済施策における都市間競争は一段と激しさを増す様相を呈しており,厳しい財政状況の中,今後の市政運営に多くの困難が待ち受けていることは,容易に想像できます。
 しかしながら,昨年来,繰り返し申し述べておりますとおり,私は,中長期的な視点に立ち,本市の実情に応じたきめ細かな取組を継続することによって,必ずや人口減少に歯止めをかけることができるものと確信しております。これまで歩んできた道を信じ,そして,これから歩む道を信じて,人口減少の克服と地域活力の向上,そして「働きたい 住みたい 子育てしたい」と心から思えるまちの実現に向け,市民の皆様と「共働」して取り組んでまいります。
 何とぞ,皆様方のご理解とご協力,ご支援を賜りますよう心からお願い申し上げる次第であります。